「決定文は人間が書いた文章ではない」元死刑囚の再審棄却に弁護団 10日抗告へ 女児2人殺害の飯塚事件
私は、人間である裁判官であったらこの決定を出すなら「リストを出せ。隠しているものを出せ」という。それを見て一番最初の段階で女性が警察にどう述べていたのかということを確認すれば信用できるかどうかが一目瞭然なんですよ。 そういうことをしないでおいて、まさに人間の思いを込めて証言された女性の証言をこともなげに「信用できない」とした。 「自分のせいで久間さんを死刑にしたかもしれないという自責の念で法廷に立ったんだと弁護人は言うけれど、そんなことを考慮しても信用できないという判断にかわりはない」と平気で言うんです。 私はこの決定をみて、結局のところ”再審法に証拠開示についての規定がない”という、現在の再審法の抜け穴を検察官が徹底的に利用し裁判所はそれに目をつむった。それ以外に言いようがない。 弁護団は、10日に抗告するとしている。 ■再審法の改正求め日弁連が声明 刑事訴訟法の再審規定(再審法)については、日本弁護士連合会が、先月29日改正の実現を求める声明を出している。声明では再審開始決定が確定するまでに事件発生から約57年を要した「袴田事件」を例に挙げ、「捜査機関が保有している証拠の開示に関する規定が存在しておらず、再審請求事件の審理に関する手続規定もないに等しい。 そのため、再審請求事件の審理に関しては、「再審格差」とも呼ばれる裁判体による格差が生じており、再審請求人の適正かつ迅速な審理を受ける権利が保障されているとは到底言えない状況。直ちに法改正を実現すべきである」としている。
RKB毎日放送