ウクライナでの犬をめぐる“ある事件”を追う ドキュメンタリー『犬と戦争』2025年2月公開
ドキュメンタリー映像作家の山田あかねが監督を務めた映画『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』の公開日が2025年2月21日に決定し、あわせて予告編が公開された。 【写真】『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』場面写真 本作は、山田監督が動物の命を救おうと奮闘する人々を追い、約3年にわたりウクライナに通って取材したドキュメンタリー映画。ナレーションは、猟師として日々、動物たちの命と向き合っている東出昌大が担当した。 2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻の約1カ月後にウクライナへと向かった山田監督は、小さな命を救おうと世界中から駆けつけた人々と出会う。そんな中、1つの動画をきっかけに、キーウ近郊の地域で起きた犬をめぐる “ボロディアンカの悲劇”を知ることになった。 公開された予告編には、侵攻直後のウクライナを捉えた映像や戦場の犬たちのために奮闘する人々、そして“ボロディアンカの悲劇“と呼ばれる事件の真相を探る様子が、東出のナレーションとともに収められている。 隣国ポーランドからウクライナに入国した山田監督は、さまざまな分野で動物の命を救うために活動する人たちへの取材を敢行。ウクライナのIT企業の代表は、ITの力で飼い主と犬をつなぐIDを開発、無償で提供し、野良犬へも手を差し伸べる。ポーランドの動物愛護団体「ケンタウロス財団」は、侵攻直後ウクライナとの国境近くに臨時シェルターを設営し犬と猫を保護。イラクやアフガニスタンに従軍していた元・イギリス軍兵士は、退役した後、動物救助隊「BREAKING THE CHAINS」を立ち上げ、戦地や最前線で動物を救い出す。そして、ウクライナ・キーウのシェルターでボランティアとして犬の世話をしていた女性たちが語るのは “ボロディアンカの悲劇”について。「不安な日々でした」という言葉に重ねて、誰もいないシェルターや空の食器が並んでいる様子が映し出される。そして、「一体、犬たちに何があったのか」と東出のナレーションが一つの疑問を投げかける。 コメント 山田あかね(監督) 戦禍のウクライナ、首都キーウで起こった犬をめぐる「ある事件」。 その一部始終を捉えた映像を見た私は、彼らに…犬たちに何が起こったのか知るために、3年にわたり、ウクライナに通った。そこで見たのは、「戦争の悲惨さ」だけでなく、極限状況のなかで、犬や猫、動物たちを救おうとする人達の「強さと優しさ」だった。 戦争という悲劇のなかで見た、ひとすじの希望の物語です。 東出昌大(ナレーション) 可愛い犬の映像がふんだんに映し出されます。はしゃいでは見せるその純真無垢な表情に、戦禍が続いている事を忘れそうなほどに。犬は人間に助けを求め、時に癒し、稀に人間よりも悟った顔をします。犬から考える平和について。犬は当たり前の幸せを享受出来る、素直な生き物。犬から”だから”考えられる平和について、の映画とも言えます。
リアルサウンド編集部