【アイスリボン】IWGP女子王者・岩谷麻優戦に向け、アイスリボン・藤本つかさが「家出レスラー」鑑賞。王座奪取後の野望とは…【週刊プロレス】
「私がベルトを取ってIWGP女子をメインに据えた大会を開催します」
――SNSを拝見したのですが、どこかに出かけていたんですか? 藤本「今週末に地元仙台で試合なんですけど、ある目的があって早入りしたんです」 ――ある目的? 藤本「はい。(実家のある宮城県利府町から)車で1時間半かけて宮城県大河原にある映画館に行ってきたんですよ、映画『家出レスラー』を見るために!」 ――岩谷麻優選手の半生を映画化したという映画を見るためにわざわざ…! 藤本「IWGP女子挑戦が正式決定したら見に行こうと思ってたんです。6月9日に決まって、よし観に行こう!と思ったら、全然やってなくて」 ――大半が6月6日で終わっちゃいましたからね。 藤本「そうなんです…! でも、検索してみたら宮城県でやってると。ちょうど試合で行くタイミングでもあったし、これは行かなきゃな!と」 ――熱心なファンはだいたい見終わってるでしょうし、いまこの時期にそれだけの意気込みで「家出レスラー」を観に行ってるの、日本で藤本さんだけだと思いますよ。 藤本「正直言うとちょっと迷ったんです。車で1時間半とか地味に遠いし、上映開始が朝8時10分ですよ? 逆算すると朝5時に起きて準備して、6時には家を出てなきゃなとか考えたら、どうしようかなって」 ――フットワークが軽いことで知られる藤本さんですら二の足を踏んだと。 藤本「はい。おまけに11時半からリモート取材が2件あったし。それでもちゃんと観に行った私をホメてください! そして結果、見に行ってよかったなって思いました。私の知らない岩谷麻優のことが思った以上に知れました。『岩谷麻優、がんばれよ! 辞めんなよ!』と伝えたいですね」 ――申し訳ないんでですが、僕は「家出レスラー」観てないのでさっぱりわからないんですが…。 藤本「(無視して)あなたの父親はスターダムだからって言う言葉を聞いて、『辞めないで』って」 ――岩谷さん、スターダム辞めるんですか? 藤本「知らないですけど、こないだも『やり残したことがあるから』みたいなこと言ってたじゃないですか。それつついたら動揺してたし」 ――あ、たしかに。 藤本「あと思ったのは主役の子(平井杏奈さん)がめちゃくちゃプロレス向きだなって。この映画は主役の女の子を本当にデビューさせたら勝ちですよ」 ――そんなに! 藤本「スターダムがスカウトしないなら私がスカウトします。IWGP女子を取ったら、スカウトする権利得られますよね?」 ――それは知りませんが(苦笑)、平井さんをスカウトするためにもアイスリボン6・23後楽園に正式決定したIWGP女子戦は負けられませんね! 藤本「家出レスラーを見て思ったのは、やっぱり岩谷麻優はスターダムのアイコンと呼ばれる存在なんだなって。そうじゃなきゃ映画化なんてされないでしょうし」 ――IWGP女子戦はスターダムアイコン対アイスリボンの象徴という見方もされています。 藤本「そういうふうに言っていただくことがすごく多くて。よりプレミアム(な一戦)だなって思いました」 ――アイスリボン担当になって7年ぐらい経ちますが、藤本つかさこそアイスリボンの象徴だと訴え続けた身としても感慨深いものがあります。 藤本「本当ですね(苦笑)。週プロさんが私のことをアイスの象徴だって書いてるの見て、やめてよってその時は正直思ってましたけど、ずっと書かれ続けてたら、そういうふうに言われることになんか慣れてしまって。(スターダム4・27BUNTAIで岩谷と対峙した)マイクの時も、アイコン対象徴っていう言葉がとっさに出ましたし」 ――スターダムのアイコン、岩谷麻優とアイスリボンの象徴。藤本つかさ、それぞれがスターダム、そしてアイスリボンで積み上げきた闘いがあるからこそ、このフレーズがふさわしい一戦になったんだと思います。 藤本「同じ団体にずっと居続けるっていうのが、なかなか稀になってきてる今の女子プロレス界。その中で私も岩谷麻優もそれぞれの自分の場所で闘い続けてきた。もちろんキャリアも(レスラーとしての)生まれも育ちも違うんだけど、アイコンや象徴と呼ばれるようになった所以もどこか共通するものはあるのかなって思ってます」 ――そんな2人がIWGP女子を懸け、激突。誰もが想像しなかった一戦になります。 藤本「ホントですよね。この一戦が決まってから、ホントにいろんな人から『楽しみにしてます』『勝ってくださいね』『お願いだから負けて下さい』とまで言われるんです。ホント『どうなるんだろう』って私自身思いますし、すごい楽しみです」 ――スターダム5・18横浜武道館では藤本&中島安里紗vs岩谷&羽南というタッグ戦で激突。試合はベストフレンズが圧勝し、負けた岩谷選手は「心が折れた」という言葉を残しました。 藤本「(6・23は)心が折れた岩谷麻優じゃないといいですけどね」 ――先日記者会見で顔を合わせたと思いますが、心の傷は回復してると思いましたか? 藤本「どうなんでしょう。会見の時はほんの数分だったので。でも、引きずってるってことはないのかなって思います。勝とうが負けようが、引きずらずに次の闘いに気持ちを切り替えられるからこれだけ長い間、アイコンと呼ばれてるんだと思いますし」 ――そんなアイコンを今日「家出レスラー」を見て、より知ることができたと。 藤本「はい! 今日『家出レスラー』を観て、最後にやらなきゃいけないピースがそろった気がします。相手を知るところから闘いは始まるので。私、ホントにベルトが欲しい。IWGP女子のベルトが」 ――故アントニオ猪木さんが創設した歴史と権威あるIWGPの流れを汲むのがIWGP女子のベルトです。 藤本「その価値は私も十分理解しているつもりです。ただ、IWGP女子の位置づけに関して言うと、今回のウチの後楽園ホールも、岩谷麻優とSareeeが闘ったスターダム4・23BUNTAIもセミ前でしたが、これはある意味、当然だと思うんです。だって、ウチならICE×∞、スターダムならワールド・オブ・スターダムっていう最高峰のベルトがあるから。大会のメインがそのベルトを巡る戦いであることに異論はないです。ただ、IWGP女子はIWGP女子でとても権威と価値があるベルトじゃないですか。でも、IWGP女子が大会のメインを張ったのは初代王者を決める闘いだけ」 ――確かに。 藤本「IWGP女子のべルトは女子の最高峰にしないといけない。でもこのままだとメインイベントではなかなか実現できない。だったら、私がベルトを取ってIWGP女子をメインに据えた大会を開催します。スターダム以外にも、素晴らしい女子レスラーはたくさんいるんですよ!ここ最近いろんな選手と対戦してよりそう思えます。だからこのベルトを通して証明したい。私がチャンピオンになることで、団体フリー関係なく、挑戦していいんだと思う女子選手が出てきたらドンドン防衛戦をやっていきたい。本当の意味でいつなんどき誰の挑戦でも受ける、そんなベルトになるはずです」 ――王座奪取後の野望ですね! 藤本「それを実現するためにも私は岩谷麻優に勝って、ベルトを取ります。取って(ブシロードグループの)木谷会長にこういうことをしたいんです!とプレゼンしにいきましょう!」 ――え、僕もですか!? まぁいいですけど…。 藤本「ふふふ。私、いま身体も心も本当に調子いいんですよ。岩谷麻優に勝ちます。取りますよ、IWGP女子のベルトを。6月23日、後楽園ホール、IWGPの歴史に名前を刻むその瞬間をぜひ皆さんに見届けてもらいたいですね!」 アイスリボン6・23後楽園全対戦カード 「雨のち、リボン2024」 ★6月23日(日)東京・後楽園ホール(11:30) <6>ICEx∞王座決定戦◎星ハム子vsYuuRI <5>トライアングルリボン選手権◎<王者>真白優希vsウナギ・サヤカ<挑戦者>vs紫雷美央<挑戦者> <4>IWGP女子選手権◎<王者>岩谷麻優vs藤本つかさ<挑戦者> <3>中島安里紗&真琴vs咲蘭&長谷川美子 <2>トトロさつき&まなせゆうな&藤滝明日香vs杏ちゃむ&海乃月雫&古川奈苗 <1>Yappy&光芽ミリアvs神姫楽ミサ&しのせ愛梨紗 ◆チケット情報◆ チケットペイ https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=50498 リボン直販 https://iceribbon.com/ticket_detail.php?i=1146
週刊プロレス編集部