好投は2球の投げ損ないのおかげ?―巨人のレジェンドOBがグリフィンの好投をそう分析した理由は?
◆JERA セ・リーグ 巨人0―3ヤクルト(22日・東京ドーム) 「(7回までは)息詰まるような投手戦でしたね」。と誰かが言ったが、俺に言わせりゃ「凡戦」ですよ。 グリフィンが前回の登板(15日・日本ハム戦)を再現。サイスニードに対して巨人も点が取れず、投手戦にはなった。 でもな、グリフィン。これがしつこい攻撃をしてくる広島だったらどうだった?と、俺は思うわけ。出来自体はむしろサイスニードの方が良かったからな。 左打者の顔面近くに2度、内角のボールが抜けてきた。投げ損ない。しかし、これが幸いしたとも言える。特に初回の長岡への1球は、相手打者に恐怖心を与えたはずだよ。3回、サンタナを内角ストレートで3球三振させた球も、外す球がいいコースに行った結果オーライ。 スライダーを前回の登板で初めて投げたらしい。この日も多投した。ヤクルトの打者にとっては昨年までのデータにない球。少なからず戸惑ったのではないか。球種が1種類増えたことで、他の球も生かせたといえる。これで自信は回復したろう。 しかし、また勝てなかった。投手族から言わせてもらうと、好投でつける自信は、勝ち星がつくことでさらに倍増する。投手がつける自信は白星次第だとも言えるのさ。だから、オカモト君、サカモト君。次回こそ打って、グリフィンに白星をつけてやりなよ。(スポーツ報知評論家・堀内 恒夫)
報知新聞社