「アンチエイジングには反対!」 イギリスの大女優 ヘレン・ミレン78歳に美容哲学をインタビュー
近年の研究では、私たちの加齢に対する認識と平均寿命の間に関連性があることも示されている。 『老化をポジティブに自己認識することで寿命が延びる』と題された2002年のある研究では、加齢に対してポジティブになれば、7年半も長生きできることがわかった。 一方、加齢に対して否定的であればあるほど、ストレスレベルが40%も上昇することが、さらなる研究で証明されている。 ヘレン・ミレンが「ロレアル パリ」との独占インタビューで、エイジングにまつわる認識を変えることの重要性を次のように語っている。
Q. アンチエイジングという言葉を拒否することについて
「アンチエイジングなんて言葉は腹が立つ。25歳であろうと45歳であろうと、何歳であるかではなく、その人のありのままの状態が素敵だと考えるべきです」
Q. 人生における大切な教訓について教えて
「私は、今も学び続けています。何歳になったと考えれば否応なく年齢を感じることになりますが、 私はそれよりも人生のなかにある叡智に触れることに強い好奇心を抱くのです」 「心の奥底から私は、年齢を重ねてきた今の自分を愛しています。なぜ、他人になりたいと思うのでしょうか」
Q. 自身の揺るぎないポリシーについて教えて
「自分の居場所を誰からも奪われないでください。世界中を探しても、あなたのような人は他に存在しません。繰り返しになりますが、自分のポジションを明確に確保し、維持するのです」 「公的な場所や政治の局面、そしてあらゆる職業において、女性のために戦いましょう。そうした役割の女性が増えれば増えるほど、すべての人にとって世界はさらに変化していくでしょう」
Q. 美のルールを破ることについて
「私はどんなルールも守りません。メイクアップが大好きです。特に、マスカラで顔の印象が変わるのが好きで、それは女優だからこそ生まれる感情だと思います」 「私は不適切かもしれないものを身につけたり、髪を思いのままにしたりするのが好きです。髪を長く伸ばしたのは、年を取るにつれて、それが不適切とみなされることを知っていたからです」
Q. 年齢を重ねることへの前向きな変化について
「映画業界が私を必要としていたのは、私が優秀だからではなく、若かったから必要とされたのだと気づいたとき、それはとても不快な瞬間でした」 「当時はまったく違う態度と理解でした。今はありがたいことに、変化しつつあります。物事の変革期に、この年齢を迎えられたのは幸運なことだったと思います」 Realization : AMELIA BELL 、Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI