「アンチエイジングには反対!」 イギリスの大女優 ヘレン・ミレン78歳に美容哲学をインタビュー
古くから今日に至るまで、世界中に根強く存在するエイジズム(年齢差別)。そんな中で、常に果敢なメッセージを発信し続けてきたのが、現在78歳のヘレン・ミレンだ。映画『クイーン』の主演女優である彼女が、エイジングについての考え方や、髪を伸ばした理由などをUK版「エル」に語った。 【写真】何年経っても歳をとらない!? 魅惑の“美魔女“セレブたち
挑戦し続ける女優、ヘレン・ミレン
ヘレン・ミレンはルールブックに従わない。実際、彼女はそれを完全に否定している。 女優として過去にさまざまなアワードを受賞してきたヘレンだが、美に関していえば、加齢にまつわる考え方に変革をもたらした先駆者でもある。自ら時代遅れの風潮に果敢に挑戦し、そうするように世間にも訴えかけてきた。
今では多くのブランドが“アンチエイジング”という言葉を否定し始めていることを思えば、時代は少しずつ歩みを進めているといえる。 米国発のスキンケア「ドランク エレファント」は、“プロスキン”というキーワードに焦点を当てたマーケティングを展開している。また、「エンビロン」なども取り扱う「インターナショナル インスティテュート フォー アンチエイジング」は、2022年にアンチエイジングの部分を“アクティブ エイジング”に変更し、リブランディングを行なった。 今日では“長寿遺伝子スキンケア”という言葉をベースに、細胞の健康に焦点を当てた処方とともに開発されたスキンケアアイテムが、店頭に並び始めている。
根強いエイジズムの実態
それでもなお、越えなければならない境界線と打破すべき古い習慣があることを、統計は如実に物語っている。 世界保健機関によれば、2人に1人が年齢差別(エイジズム)主義者だという。つまり、年齢に囚われたステレオタイプや差別、偏見などを行う人が世界中にまだまだ存在するということだ。 しかし「National Innovation Centre for Ageing」の専門家ジョージ・リーによると、私たちの80%は年齢によって定義されることを望んでいない。