「セクシーさもバッチリ再現」漫画やアニメの実写化作品から「フィギュア化された名優」
■作り込まれた造形美は原作ファンも納得!?…『ジャンプ』作品編
『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品も近年続々と実写化されているが、なかでもまさかの実写ドラマ化でファンを盛り上がらせたのが、国民的人気を誇る『ONE PIECE』だろう。 2023年、Netflixシリーズでドラマ化された本作。その人気の高さから、キャラクターたちの配役に世界中から注目が集まった。海外の俳優が名を連ねるなか、“麦わらの一味”の剣豪、ロロノア・ゾロに抜擢されたのが新田真剣佑さんだ。 ホットトイズから2024年12月に発売予定の実写版キャラのフィギュアでは、新田さん演じるゾロも1/6スケールで見事に再現されている。 こちらのフィギュアを見ると、30カ所以上が可動するのみならず、腹巻をつけたスタイルやバンダナを巻いた“三刀流”スタイルの頭部パーツなど、あらゆる描写に対応できる豊富なパーツが用意されているのも大きな特徴だ。 クールなまなざしは、まさに新田さん演じるゾロそのもの。本作ファンであれば、ぜひとも手に入れたい一作であろう。 また『ジャンプ』作品の実写化で凄まじい再現度を見せつけた一作といえば、『るろうに剣心』も忘れてはならない。2012年に公開されてから現在まで5作品が作られている人気のシリーズで、キャラクター造形はもちろん、演者たちの繰り広げる凄まじい“殺陣”も素晴らしかった。 そして2020年、映画最終章2作の公開を記念しフィギュアが発売されたのが、佐藤健さんが演じる主人公・緋村剣心だ。 “人斬り抜刀斎”こと剣心が、お馴染みの“抜刀術”の構えを取った瞬間を再現しており、佐藤さんの気迫に溢れる表情はもちろん、腕や掌といった肉体の細部の造形にまでこだわりが感じられる。 “静”から激しい“動”へと転じる寸前を切り抜いた、まさに剣心ならではの造形美といえるだろう。
■独自のキャラクター像もしっかり再現…新たなキャラクター像編
実写作品のなかには、原作から大きなアレンジを加えつつ、演者の高い演技力や親和性でファンを唸らせたものも少なくはない。 たとえば、荒木飛呂彦さんの代表作『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品として誕生した実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』。エキセントリックな漫画家・岸辺露伴を高橋一生さんが演じ、キャラとの高い親和性によって原作ファンを驚かせた。 ドラマシリーズの高い人気を受け、2023年には劇場版である『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が公開されたのだが、なんとこの劇場版の露伴もアクションフィギュアとして発売されている。 劇場版の“黒”を基調とした衣装はもちろん、高橋さん演じる露伴の茶目っ気のある笑みや、彼が持つ特殊能力「ヘブンズ・ドアー」により自身を“本”に変えた表情パーツが切り替えられるなど、映画のワンシーンを完全再現できるのは嬉しい点だ。 CGスキャニングをもとに再現されたフィギュアというだけあり、写真と見まごうほどのあまりの再現度に思わず驚いてしまう一作である。 また、キャラクター造形が受け入れられたことで思わぬ人気を博したドラマ作品といえば、2012年から放送されている『孤独のグルメ』シリーズもその一つだろう。 1月10日に『劇映画 孤独のグルメ』の公開を控えている本作は、“孤独”を愛する健啖家・井之頭五郎が各地で料理を堪能していく一風変わった同名のグルメ漫画を原作としている。 実写ドラマで五郎役を演じているのが、松重豊さんだ。原作に比べると歳を重ねた設定で、性格もどこか落ち着いた別キャラクターのような印象を受けるが、この独自のキャラクター像が多くの視聴者を惹きつけることとなった。 その人気の高さから、この“松重さん五郎”もまさかのフィギュア化。原作同様の微笑み、頬張り、空腹といった表情パーツもさることながら、“ご飯”や“ウーロン茶”といった食事パーツまで同封したエディションも登場するなど、本作ならではのツボを押さえたフィギュアとなっている。 実力派俳優たちが演じる実写化キャラのフィギュアは、その造形美はもちろん、原作のワンシーンを再現するためのパーツが同封されているのも大きな特徴だろう。 実写版で俳優たちが見せた名演技の数々を、フィギュアを通して再現してみるのも一興ではないだろうか。
創也慎介