福澤侑、「需要ある?」と思っていた1st写真集 出来栄えは120点 自分が信じられるエンタメを届けたい
7月3日(水)に俳優・福澤侑の1st写真集「You &」が発売された。舞台・ドラマ出演やイベントプロデュース、振付師、音楽パフォーマンスユニット「ZIPANG OPERA」での活動など、近年ますます多方面で精力的に活躍する彼に、写真集の秘話と活動への思いを聞いた。 【撮りおろし12枚】はにかんだ笑顔を見せる福澤侑 ■「需要ある?」と半信半疑だった初写真集 ――ご自身としては、初めから「写真集を出したい!」という気持ちが強かったわけではないと伺いました。 はい、(昨年発売した)カレンダーもそうなんですけど、自分では本当に「需要ある?」って思ってたんで(笑)。 ――ファンの方の欲しいという声が集まって制作に至ったと。実際写真集を出すことが解禁されて、反響はいかがでしたか? 喜んでくれてたと思います。配信などでも「写真集発売ありがとうございます」と言っていただけているので。 ――ファン待望の写真集ということですね。 だと嬉しいです(笑)。 ――今作は東京とラスベガスでの撮影ということで、ラスベガスはご自身でも行ってみたかった土地だと伺っていますが、その理由は? 行ったことはなかったんですが、非現実的な空間がすごく好きなので、ラスベガスってやっぱりギラギラして夢のような国なんだろうなって思ってて。あとショーとかも観たかったので。 元々自分1人で海外に行くようなタイプじゃないので、今回別の仕事も兼ねて行かせてもらったんですけど、行ってみたら本当に楽しかったし、普段見慣れない景色や街並みが、エンターテインメントを作る側としても良い刺激になりました。 ――ラスベガスで特に思い出深かったことはありますか? ラスベガスにいる人たちがみんなハッピーで、「なんかいいな」って思いました。ずっと笑ってるしラフで、人と人との壁もない感じで。例えばホテルのエレベーターに一緒に乗ってたら、「今からどこ行くの?」って聞かれたり。日本ではあんまりないことだと思うんですが、それが当たり前の街で。人と人とのコミュニケーションの仕方がよかったです。 ――特に気に入っているシチュエーションやカットは? ラスベガスで夜の撮影のときに少し雨が降っていて、それがすごくいい感じで。僕のイメージも、なんか…そんなに光とか太陽って感じじゃないんで、陰のある感じが合ってるなと。 ――写真集に収録されているインタビューで、ホテルの室内、ベッドや洗面所でのカットは頑張ったとお話しされていましたが。 頑張ったというか、僕にあんまりそういうイメージがないカットだと思うので、ファンの方々も楽しんで見てくれるんじゃないかなと思います(笑)。 ――今回の写真集に点数をつけるなら? 僕的にはほんとに120点だと思ってます。初めて行った海外で撮影の経験をさせていただけたっていうのはとてもありがたいですし、僕は普段あんまり自分が写ってるものを見ることがないんですけど、出来上がった写真集を見てたときに、めちゃくちゃいい感じになってるなと思いました。 ――今回制作してみて、2nd写真集も作ってみたいと思いましたか? それは思いました。やっぱりその場所でしか出ない表情があるんだなってことがわかって、もし他の場所で撮ったらどういう風になるんだろうという興味がわきました。 ――写真集では発売記念イベントも予定されていますが、どんなことが楽しみですか? いつも応援してくださっているファンの方と直接コミュニケーションをとれる場というのがあまりないので、そういった機会はすごく大切にしたいなと思います。あと、顔を見てお話したら、写真集がよかったか微妙だったかっていうのは表情でわかると思うんで(笑)、それも楽しみです。 ■立て続けのドラマ出演で学んだこと ――お仕事についても聞かせてください。前クールは、「ゴーストヤンキー」「奪われた僕たち」(MBSほか)と2本のドラマに出演。今クールも「青春ミュージカルコメディ oddboys」(毎週水曜深夜1:00~1:30、テレビ東京)が放送中です。映像のお仕事の手ごたえはいかがですか? やっぱり舞台と映像のお芝居は全然違うので、映像には映像にしか出せない空気感とか芝居の仕方があるなと思います。舞台ももちろんそうなんですけど。個人的に、映像もすごく楽しいです。朝だけ早いですけど!(笑) ――どんなところが楽しいですか? 僕は記憶力もそんなによくないし、同じことをずっとやり続けるのって苦手なタイプなんです。映像ってその日に撮るカットが決まってて、1回撮ったところをもう1回撮ることはないので、忘れて次に集中できるのが自分に合ってます。 ――では映像の難しいところは? 感情の持っていき方は難しいなと思いました。舞台は1公演を通して、後半の盛り上がりに向けて感情を持っていきやすいんですけど、映像は撮る順番もバラバラなので、例えば1個前のシーンでは仲良かったけど、次のシーンではめちゃくちゃケンカしてるみたいのをすぐに撮らないといけなくて、そこの切り替えは難しいです。でもこれからもどんどん挑戦していきたいと思います。 ――ここまで3作品、「ゴーストヤンキー」では熱血ヤンキー、「奪われた僕たち」では少し“陰”なキャラクター、今回「oddboys」では客観的な相談役と、幅広い役どころを演じてきていますが、これからやってみたい役はありますか? もちろん自分が得意とする役どころもやりたいんですけど、あまり経験したことがない感じの役もやってみたくて。それで言うと「奪われた僕たち」は全然やったことのない感じの役だったので、すごく楽しかったし、もっと狂った感じの役も演じてみたいなと思いました。 ■全員が、このイベントよかったねって思えるものに ――8月27日(火)に有明アリーナで開催される「ACTORS☆LEAGUE in Dance」ではプロデューサーを務められます。「今までに見たことのないダンスエンターテインメント」を目指すとコメントされていましたが、どんなイベントにしていきたいですか? やっぱり一番は、観に来てくれる方々が楽しかったって言ってくれるようなイベントを作りたい。同時に、出てくれる演者の方やスタッフの方全員が、このイベントよかったねって思えるようなものにしたいです。 ――イベントの見どころは? 今回参加する5チームすべてが一夜限りのユニットで、その日しか見られないパフォーマンスになるので、そこは特に楽しみにしてほしいです。 ――イベントとしてはチームで競い合うような感じになるんですか? いや、ではないです。もしかしたら「このチームが一番盛り上がったね」みたいなのはあるかもしれないですけど、順位とかではなく、エンターテインメントに振り切って楽しんでもらうイベントにできたらいいなと思ってます。 ――ご自身のチーム(MISH-MASH)はどんなチームにしていきたいですか?メンバーは福澤さんに加え、小林亮太さん、高橋祐理さん、滝澤諒さん、廣野凌大さん、YUKIさんです。 本当に個性しかないチームなんで、その個性を生かしつつうまく僕がまとめて…個性が強い分、まとまらないと「なんだこれ?」ってなると思うんで(笑)、一人一人の強みを生かしたものができたらなと思います。 ――このイベントにはZIPANG OPERAとしても出演されます。ZIPANG OPERAは現在(取材日時点)初の単独ツアー中ですが、そちらの手ごたえはいかがですか? 「こんなに観に来てくれる方がいるんだ」と思いました。僕らって活動が少なくて、ライブも1年に1回あるかないかみたいな感じだったんですが、初めてツアーをやることになって。今回6都市回るんですけど、初めての地方も海外もあって、結構不安だったんですよね。でも始まってみたら、本当にたくさんの人に見てもらえて、楽しんでもらえて、素直に嬉しかったです。 ■去年より面白いエンタメに関わっていたい ――現在28歳で、30代も近づいてきていますが、20代のうちにやっておきたいことや、30代の抱負はありますか? どうだろう…でも、ずっと変わらなくて。20代だろうと30代だろうと、その年よりも次の年の方が、より面白いエンターテインメントに関わっていたいっていうのが、ずっと自分の中で思っていることです。「この年になったらこれが絶対やりたい!」というよりは、毎年毎年自分が成長する姿を、ファンの方や関わってくれる方々に見ていただいて、「福澤、今日も生きてるな」って思ってもらいたいです。 ――昨年取材させていただいたときも「面白いエンタメに関わっていたい」とお話しされていましたね。 そうですね。自分がやってて楽しいと思えないと、それを人に提供できないなっていうのがあるので、まずは自分が楽しめるもの、信じられるものを、しっかりと形にして届けていきたいなと思っています。 ――ファンの方も、やっぱりそこが信頼できるから応援されているというところがあるのかなと思います。では最後に、写真集を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。 本当に皆さんのおかげで写真集を出すことができたので、まずは本当にありがとうございます。これから先も、皆さんが欲しいと思えるようなもの、楽しんでもらえるものを頑張って作っていこうと思うので、これからも応援のほど、よろしくお願いします! ■取材・文/WEBザテレビジョン編集部 撮影/梁瀬玉実