<ここに注目>強打者vs絶対エース 広陵と敦賀気比、名門激突 選抜高校野球
広陵・川瀬虎太朗主将の話
自分たちの野球をしっかりして一戦必勝で頑張りたい。(敦賀気比は)打って攻めてくる印象だが、自分たちは粘り強さと全員野球が持ち味。(昨秋に準優勝した)明治神宮大会の悔しさを甲子園で晴らしたい。
OBに金本知憲さんら
1896年に設立された私立高校で、1998年に男子校から男女共学化。「質実剛健」の校訓の下、情報通信技術(ICT)への対応力や国際感覚の育成に熱を入れ、幅広い分野で社会に貢献する人材を送り出す。 野球部は1911年に創部。甲子園は過去に春夏通算47回出場。春は3回全国制覇し、うち2回は中井哲之監督が導いた。OBにプロ野球・阪神の金本知憲前監督、広島の野村祐輔、オリックスの福田周平、DeNAの佐野恵太各選手らがいる。柔道部や体操競技部、ボクシング部などの活動も盛ん。
「成長感じる」硬式野球部保護者会長の岩崎洋さん
3年ぶりにセンバツ出場を決めてくれて、うれしいです。秋季県大会3位通過の悔しさを、うまく生かしたことが中国地区大会優勝につながったと思います。 硬式野球部は寮生活を送っているため、普段は子どもたちと接する機会がありません。年に1度の帰省で久々に再会した時、丁寧な言葉遣いなどから生活態度の向上が見受けられ、うれしくなります。試合の応援に駆けつけた際は、グラウンドの選手やスタンドから声援を送る部員たちのきびきびとした行動に成長を感じます。勝敗のみにこだわるのではなく、中井哲之監督ら指導者の方々は「人づくり」にも注力しておられます。 応援の気持ちを込めて保護者全員で作った千羽鶴をチームへ贈りました。甲子園では最後まで諦めずに優勝を目指して頑張ってほしいです。悔いなく力を出し切れるよう、私たちも一致団結して応援します。
昨夏8強の敦賀気比 上加世田「先を見ずに一戦ずつ」
8強入りした昨夏の甲子園メンバーはエース上加世田頼希と捕手・渡辺優斗の3年生バッテリーのみ。昨秋の福井大会は3位だったが、北信越大会は1回戦から3試合連続2桁安打を放ち、2年連続で頂点に立った。 昨秋のチーム打率は3割6分。大振りせず、送りバントや盗塁、ヒットエンドランなどを絡めて好機を広げ、着実に得点を重ねるのがパターンだ。1、2番を担う浜野孝教(2年)と河合陽一(3年)はともに俊足で、3番の春山陽登(あきと)=3年=は秋に急成長を遂げ、打率5割6分3厘をマークした。4番の上加世田はコースに逆らわない打撃で逆方向への長打があり、勝負強さも兼ね備える。 投手陣は右腕・上加世田が大黒柱で、左腕・清野仁楽(とら)=3年、右横手の桶谷司(2年)らが控える。 前回大会は1回戦で、センバツ初のタイブレークの末に常総学院(茨城)に敗れた。上加世田は「先を見ずに一戦ずつ戦いたい」と意気込む。