<ここに注目>強打者vs絶対エース 広陵と敦賀気比、名門激突 選抜高校野球
◇第2日第1試合 広陵vs敦賀気比 昨秋の地区大会王者同士となる1回戦屈指の好カード。春夏通算で広陵(広島)は48回目、敦賀気比(福井)は19回目の出場だが、甲子園では初の顔合わせ。強打の広陵打線を敦賀気比のエース右腕・上加世田頼希(うえかせだ・らいき)=3年=が抑えられるかが焦点となる。 【熱血、スマイル…】センバツの歴史に名を刻んだ名将たち 昨秋の明治神宮大会準優勝の広陵は、ともに左打ちの内海優太(3年)、真鍋慧(2年)の3、4番が強力だ。189センチ、91キロの体格を誇る真鍋は「2年生ビッグ4」の一人で、米大リーグで歴代最多の通算762本塁打を放った左の強打者バリー・ボンズさんにちなんで「広陵のボンズ」の異名をとる。長打力がありチャンスに強く、昨秋の公式戦の計25打点は出場選手中トップタイ。逆方向にも飛距離が出るのが特長だ。身長185センチの内海は巧打と長打力を兼ね備える。パンチ力がある1番・中川将心(まさむね)=3年、選球眼が良い2番・松下水音(みおと)=2年=が出塁できるかも鍵を握る。 敦賀気比は昨春に甲子園のマウンドを経験したエースで4番の上加世田の出来が勝敗を左右する。140キロ前後の切れのある直球を内角に投げ込める投球が持ち味で、スライダーやカーブ、チェンジアップなど変化球も豊富。中学時代に同じ軟式チームに所属し、ともにU15(15歳以下)日本代表に選出された捕手・渡辺優斗(3年)とのバッテリーで粘りたい。【大東祐紀】
広陵「目標は日本一」 投手陣も粒ぞろい
広島3位として出場した昨秋の中国大会を制すると、明治神宮大会では広島勢として初の決勝進出。大阪桐蔭に敗れて準優勝となったが、8点差を猛追する粘りを見せ、「負けてなお強し」の印象を残した。 内海優太(3年)と2年生スラッガーの真鍋慧の3、4番が強力打線をけん引する。チーム打率は3割4分1厘で、下位打線まで切れ目がない。 投手陣も粒ぞろい。エース右腕の森山陽一朗(3年)は昨年1月に右肩の靱帯(じんたい)を損傷して夏まで投げられなかったが急成長。最速143キロの本格派で、昨秋は防御率2・56と安定している。右腕・松林幸紀(3年)は明治神宮大会で最速146キロをマーク。2年生右腕の岡山勇斗は最速140キロ超の直球を軸に打たせて取り、内海は左腕からキレのある球を投げる。 中井哲之監督は節目の春夏通算20回目の甲子園出場で、主将の川瀬虎太朗(3年)は「目標は日本一」と断言。19年ぶりの全国制覇へ視界は良好だ。