<春に挑む・’23センバツ・大分商>ベンチ入り18選手の横顔紹介/中 /大分
◇甲子園思いワクワク 丸尾櫂人左翼手(2年) 大分商OBで広島東洋カープの森下暢仁投手に憧れて同高に進学した。宇佐市の実家を離れて学校近くで一人暮らしする。食事以外の身の回りのことはほぼ全て自分でやる。 昨秋の九州地区大会準決勝では八回に先頭で左前打を放った。「リラックスして臨めた」といい、チームに貴重な1点をもたらすきっかけを作った。 「甲子園に立つ自分の姿を想像するとワクワクする。調子を上げていきたい」と気を引き締めた。 ◇相手の癖や配球分析 江口飛勇右翼手(2年) 昨秋の九州地区大会県予選は調子が上がらず決勝でスタメンを外れた。「気持ちに油断があった。悔しかったが基礎から見直そうと思えた」と振り返る。 相手投手の癖や配球を自分なりに分析して臨んだ九州地区大会1回戦では、4打数3安打と活躍した。 部員が毎日練習前に食べるご飯を炊くマネジャー一人一人に感謝の言葉をかける優しい一面もある。「甲子園球場で早く試合がしたい。楽しみだ」と開幕を心待ちにする。 ◇1本で決め役割果たす 吉田遼平外野手(2年) 左打者で代打での起用が多く、左方向に強い打球を打てる。冬はベンチプレスや二の腕を鍛えるトレーニングで上半身に筋力をつけた。打球の飛距離が伸び、部内の紅白戦で本塁打を放つなど効果が出始めている。 毎試合、相手投手の癖や球種を事前に頭に入れて打席に立つ。「一打席で結果を残すのは難しいが、だからこそ燃える。1本で決めて与えられた役割を果たす」と甲子園に向けて強い決意で準備を進める。 ◇速球対策、下半身強化 渡辺公人中堅手(2年) 50メートル5秒9の俊足の持ち主。足を絡めた攻撃や外野の守備にその足を生かす。 センバツで140キロ超えの投手に対抗するため、長くて重いバットを使った素振りや、タイヤを押したりうさぎ跳びしたりするトレーニングをして下半身を鍛えた。 スイングスピードが上がり、紅白戦では本塁打を放つなど練習成果が現れている。憧れの甲子園で「フライを上げず、守備の間を抜くライナーを打ちたい」と力を込める。 ◇自分の投球で抑え 飯田凜琥投手(2年) 抑えとして大分商投手陣を支える。どんな場面でも自分の投球をする力があり、「気持ちよく試合を終わらせるのが自分の役目」と淡々と話す。 昨秋の九州地区大会の準決勝では甘く入ったスライダーを打たれて失点した。その反省から、冬場にピッチングの精度を高めるための遠投や、体を鍛えるウエートトレーニングに励んできた。 「甲子園は楽しみ。投球のコントロールが今後の課題」と更なる成長を誓う。 ◇外野手から試行錯誤 菊川颯斗捕手(2年) 那賀誠監督の勧めで昨秋、外野手から捕手になった。見よう見まねで捕手の動きを覚え、打者に嫌がられる配球はどうすればいいか試行錯誤してきた。 打撃練習でも捕手になったつもりで打席に入る。投手の球種やアウトカウント、走者の位置を考えて打つようにしている。 「センバツまでに捕球から送球までの速さやブロッキングの技術などを磨き、声出しやサポートなどチームにできる精一杯(せいいっぱい)のことをしたい」と話す。