何が違う?「そうめん」と「冷や麦」 : 細いほど高級、直径0.6ミリ以下も!
じっとりと暑い夏。食欲なし。でも何か食べなきゃ。そんな時、冷たくて、のどごしよくちゅるっといけるアレは…そうめん?それとも冷や麦?
「そうめん」と「冷や麦」。どちらも小麦粉と食塩を基本の原料とする細い麺。原料が同じなら味わいも大差ない。 違いは「太さ」にある。
日本農林規格(JAS)では、「直径1.3ミリ未満=そうめん」「1.3ミリ以上1.7ミリ未満=冷や麦」と定義している。トップ画像は上段の赤い帯がそうめん、下段の青い帯が冷や麦。確かに、微妙だが、そうめんの方が細い。
高級そうめんブランドとして広く知られている兵庫県手延素麺組合の「揖保乃糸」は、スタンダードなタイプでも0.70~0.90ミリと直径1ミリ未満。贈答用の最高級品は0.55~0.60ミリと基準の半分以下の神業の世界。
そうめん、冷や麦ともに小麦粉に塩と水を混ぜて練る工程は共通しているが、そうめんはその生地を撚(よ)りながら延ばして細くする。「冷や麦」は、うどんのように平らに延ばしたた生地を細く切った「切り麦」が起源とされ、熱い汁で食べる「熱つ麦」に対して、冷たい汁で食べる「冷や麦」という食べ方がいつからか麺の名称になった。