笑いで福を…73歳パーソナリティー人気、福島・本宮のFM局、番組18年目
福島県本宮市の津守千恵子さん(73)は、家業の電気工事業で総務や経理などの仕事をこなす傍ら、コミュニティーFM局「FMモットコム」の「寿ニュース」でパーソナリティーを務めている。 番組は2006年12月の開局草創期から続いており、ゲストとのテンポの良い掛け合いが人気だ。日常の話題や街の情報を「笑いあり」で紹介する津守さんは「真面目に楽しくがモットー。リスナーにクスッと笑ってもらえるのが一番」と話す。
「陽気でユーモア」
FM局が中高齢者が楽しめる番組を企画している中、津守さんに白羽の矢が立った。依頼に関わった担当者は「津守さんは陽気でユーモアがあり、語り口調に親近感があった」とパーソナリティーを依頼した理由を話す。 津守さんは一時依頼を断ろうとしたが、担当者の熱意に打たれ、引き受けることを決めた。津守さんは「最初は自分の声が放送されることに緊張したが、気付けば次の放送で何を話すかを考えるようになっていった」と振り返る。
共感できる失敗談
番組は月曜日が生放送、木曜日が再放送。30分番組で台本はない。津守さんら4人の出演者が交互に会話しながら話題を広げる。津守さんは自分の身近な失敗談などを取り上げてリスナーの共感を得られるように工夫しており「ポイントは失敗談を暗い話にしないこと。オチを付けることで『自分も同じ失敗があったから、次は気を付けよう』と前向きになってもらうようにしている」と話す。 番組は18年目を迎え、放送回数は800回を超えた。全国にリスナーがおり、ファンレターが届くこともある。津守さんは「『寿ニュース』は私と地域をつなげるツール。これからも、リスナーが思わず笑って幸せになるような番組にしていきたい」と笑顔を見せる。(斎藤優樹)
福島民友新聞