米激戦州ペンシルベニア、裁判所が郡での郵便投票申請期限延長を命令
Andrew Goudsward Joseph Tanfani [ワシントン 30日 ロイター] - 米大統領選を巡って共和党候補のトランプ前大統領の陣営などが30日、激戦州の1つである東部ペンシルベニア州のバックス郡で郵便投票を申請しようとした有権者が期限を理由に追い返されたことを不服とする訴えを裁判所に起こした。ジェフリー・トラウガー裁判官は同日、バックス郡の有権者が郵送投票を申請し、投票用紙を受け取れる期限を11月1日まで3日間延長するように命じた。 トランプ陣営が上院議員選のデイブ・マコーミック候補(共和党)、共和党全国委員会(RNC)とともに起こした訴えによると、郵便投票申請のためにバックス郡庁舎で長蛇の列に並んでいた支持者らが期限の29日午後5時に退去させられ、申請できなかった。 ペンシルベニアは7つの激戦州の1つで、11月5日の大統領選を左右する可能性が高い。19人の選挙人票を抱えており、トランプ氏と民主党候補のハリス副大統領のどちらの陣営も極めて重要視している。 フィラデルフィアの北にあるバックス郡では2020年の前回大統領選で民主党候補だったバイデン大統領の得票が、わずかながらトランプ氏を上回っていた。 RNCのワトリー委員長は記者団に対して「これは画期的な勝利であり、私たちの有権者がペンシルベニア州法に従って投票できるようになる」と語りつつ、今回の延長措置が民主党と共和党のどちらに有利に働くかはわからないとも言及した。 民主党は最近の選挙で郵送投票に力を入れてきた。一方、トランプ氏はこれまで、有権者の不正行為によって前回大統領選で敗北したとの自説を展開し、郵送投票で不正があった可能性があると根拠もなく主張している。