【伝説のパワーユニット】ワイルド・スピードのスター スープラMK4に搭載された2JZ-GTEエンジンは日産RB26に対する答えだった
2JZ-GTEの4桁性能データは珍しいものではない
「2JZ-GTE」は、何よりもそのチューニングのポテンシャルで知られている。クローズドデッキのグレー鋳鉄エンジンブロック、7ベアリングのクランクシャフト、スチール製エキゾーストタービンを備えたターボチャージャー、8.5:1という比較的低い圧縮比により、エンジンは非常に安定している。クランクシャフトドライブに手を加えなくても、すでに600馬力の出力が可能である。大規模な改造を施せば、標準のエンジンブロックで1000馬力を超えることも問題ない。
「2JZ-GTE」エンジンは、最高で1400馬力を超えることが知られている。この程度のコンバージョンでは、巨大なスーパーチャージャーを備えたシングルターボ化が一般的だ。レスポンスは悪化するが、トップエンドのパワーは向上する。ちなみに、スープラの6速マニュアルギアボックスは、ゲトラグと共同開発したもので、大きな力にも耐えることができ、「2JZ-GTE」の頑丈さの評価に貢献している。
2JZには自然吸気エンジンも用意された
「2JZ」には「2JZ-GE」と呼ばれる自然吸気エンジンも用意されていた。欧州では「レクサスIS 300」や「GS 300」などに搭載され、214~222馬力を発生した。この自然吸気エンジンもまた、非常に頑強だとされている。しかし、性能を大きく向上させるためには、「2JZ-GTE」よりもはるかに多くの努力が必要となる。ターボバージョンとは異なり、自然吸気エンジンは圧縮比が高く、ピストンが異なり、噴射ノズルが小さく、ピストンクラウンの冷却がないためだ。 余談: 「2JZ-GTE」の名声の大部分は、『ワイルド・スピード』に登場するオレンジ色の「スープラMK4」に負うところが大きい。しかし、ブライアンがトレットのガレージの外でトレーラーに乗せていたスクラップのスープラには、「2JZ-GE」自然吸気エンジンが搭載されていた。これが映画のミスなのか、意図的なものなのかは不明だ。 情報源: https://jza80.de/de/
Moritz Doka