安芸高田市議会、石丸前市長の決定を不承認 認定こども園の構想費
広島県安芸高田市の認定こども園の整備計画を巡り、基本構想策定費613万円を予算化した石丸伸二前市長=9日付で辞職=の専決処分について、市議会は10日、賛成少数で不承認とした。専決処分された予算は議会が承認しなくても執行できる。 専決処分は5月17日だった。その理由について、市の高下正晴企画部長は、目標とする2030年度にこども園を開くには5月第3週に策定費を予算化する必要があったと、定例会で説明した。「わずかな遅れが1年の開園の遅れにつながる」とも述べた。 市側から議会側に対し、6月定例会前に臨時会を開くことを検討するとして、意見交換を申し入れたが、議会が応じなかったことも説明した。 討論では市議から「地域住民らの理解を早急に得る必要があるが、いまだに説明会がない」「辞職する市長が判断すべきでなく、新市長が決まってから判断すべき事案だ」といった反対意見が出た。一方、「基本構想があって初めて、色々な議論ができる」という賛成意見もあった。
朝日新聞社