【ドイツ】中国商務相「EV関税は独と中国に打撃」
欧州を訪問中の中国の王商務相は17日、ドイツのハベック副首相兼経済問題・気候保護相と会談し、中国製電気自動車(EV)に対する欧州連合(EU)の追加関税について協議した。王氏は追加関税がドイツと中国の双方に損害を与えると主張し、ハベック氏もこれに同意して貿易紛争を回避する必要性を強調した。 王氏は会談で、「ドイツが自国の利益を優先し、欧州委員会と中国が同じ方向に向かって取り組むよう働きかけることを期待する」と述べ、中国とEUの経済・貿易摩擦のエスカレート回避を望んでいることを伝えた。これに対してハベック氏は、中国の自動車や部品メーカーによる欧州への投資を歓迎しているとして、「欧州委が解決策を見出し、貿易紛争を回避するためあらゆる努力をするよう促す」と答えた。 会談後の声明でハベック氏は「ドイツは中国との競争を恐れず、逆に歓迎するが、公正な条件で行われることが前提となる」と指摘。その上で、双方に不利益を与える貿易紛争は絶対に避けるべきだとして、政治的な解決策に向け欧州委と連絡を取り合っていると述べた。 欧州委が提示した追加関税の最終案を巡っては、加盟国による投票が今月25日に行われる見通し。ドイツとスペインは追加関税の導入に反対しているが、イタリアは支持する方針を明らかにしている。[環境ニュース]