プロは入れているのに…「7番ウッド」使わないの? 中古市場をCheck
「男性が使うフェアウェイウッドは5番まで。ショートウッドは女性やシニア用」…。そんな風に思い込んでいない? 国内女子ツアーでは最近、フェアウェイウッドよりウッド型UTが優勢になっているが、男子の超一流選手がショートウッドの7Wをバッグに入れていたりする。アダム・スコット(オーストラリア)にルドビグ・オーベリ(スウェーデン)、ホアキン・ニーマン(チリ)…。逆転現象発生中の7Wを中古で探してみた。 【画像】河本力の新しいキリンパター
まずはショートウッドの歴史を深堀り
ショートウッドに分類される7W流行の発端は1989年発売のキャロウェイ「S2H2メタル」だろう。当時「フェアウェイウッドは5番まで」という考えが一般的で、ロングアイアンが苦手というアマチュアの声に答えるべく登場した。1991年には同社から「ビッグバーサメタル」、1995年には「ビッグバーサ ウォーバード」が記録的なヒットとなり、一般アマチュアに市民権を得た。 さらに「ビッグバーサ スチールヘッド」(1999年)やダンロップ「ゼクシオ」、テーラーメイド「Vスチール」などで7W人気は続いた。9W、11Wまで製造されて市場を賑わせたが、2000年代に入るとウッド型UTが勢いづき、ショートウッドは「ヘッドスピードが速くないゴルファーのためのクラブ」というネガティブなイメージが付いた。
しかし、ここ数年、男子で7Wをバッグに入れる選手がじわじわ増加。「飛ばない選手が好みそう」と思うことなかれ。世界的な飛ばし屋ダスティン・ジョンソン、ことしの「マスターズ」2位のオーベリ、日本の久常涼といった伸び盛りの若手も使っている。 あくまで推測だが、7Wを入れる選手の1Wのロフト角はジョンソンの12.5度を筆頭に、意外とアマチュアのようなハイロフトであるケースが多い。背景には、ハンドファーストにインパクトするイマドキのスイングとの相性があると思う。
PGAツアー&LIVゴルフで人気の7W
では、有名どころの7Wは?2021年のPGAツアー年間王者パトリック・カントレーのほか、キース・ミッチェル、LIVゴルフのキャメロン・スミス(オーストラリア)が使うのがタイトリスト「TS2」(2018年)だ。ヘッドサイズも大きめで、硬派なイメージがある同社にすればやさしいモデルだろう。中古で他の番手は見つかりやすいが、7Wはレア。発売から6年近く経過しても、1万円台後半と値段も割高感がある。 ジョンソンやスコット、ジェイソン・デイ(オーストラリア)が使うのはテーラーメイド「ステルス」(2022年)。こちらもミスに強く、ボールも上がりやすい。1万円台後半が相場で、7Wを探すのは苦労する。 ホアキン・ニーマン(チリ)はピン「G425 MAX」(2020年)を使用する。こちらも7Wは数が少なく2万円台後半。オーベリが愛用するテーラーメイド「ステルス2」(2023年)も2万円台後半で見つかるだろう。