宮城・南三陸町を「ファッションの町」に 東京の有名ブランドとコラボ商品
養蚕が盛んだった南三陸町
南三陸町との今後の関係について、ミナのデザイナー、皆川明さんは「ミシン工房さんとの取り組みの中で、もの作りの発信地としての基盤を一緒に作っていきたい」と「生産拠点」への期待を示した。ミシン工房の熊谷安利・代表理事は「小規模な仕事依頼の問い合わせは他にも多く、東北で縫製するニーズを感じているので、対応していきたい」と話す。 南三陸町は縫製産業が盛んだった歴史がある。熊谷代表理事によると「漁師の家の女性は、閑散期に縫製工場で働いていた人が多い。縫製の専門学校もあった」と話す。アストロやミシン工房では、縫製会社や専門学校の経験者が従事している。 町観光協会のサイトによると、町の入谷地区は仙台藩養蚕発祥の地で、古くはパリ万博でグランプリを受賞するなど世界的に評価され、絹の生産で栄えたという。ただし現在は衰退した。 アストロの佐藤社長は「南三陸町をファッションの街に」との復興の夢を抱く。「ファッションは若い女性に魅力で、雇用の創出や地域への定着につながる。企業同士がつながり、技術力を高めあっていければ」と話している。