「対馬丸事件」から22日で80年 記念館、新たに8人の遺影を追加 沖縄
那覇市若狭の対馬丸記念館に新たに8人の遺影が追加された。80年前、米軍に撃沈された対馬丸の乗船者で、今回の追加で同記念館の遺影は計414人となった。 8人の内訳は学童が5人、一般県民が3人となっており、いずれも遺族が記念館に遺影を提供した。 20日に記念館で遺影の掲示式が行われ、新たに追加された遺影の遺族が出席した。22日で対馬丸撃沈事件から80年を迎える。市若狭の慰霊塔「小桜の塔」では対馬丸記念会主催の慰霊祭が開かれる。 追加された遺影は、我喜屋千代子さん=10歳、泊国民学校、佐敷安子さん=13歳、那覇国民学校、謝名堂昌恩さん=14歳、那覇国民学校、棚原佳子さん=9歳、天妃国民学校、又吉嘉男さん=12歳、泊国民学校、眞喜志トシさん=31歳、比嘉恒徳さん=59歳、読谷村、比嘉ジルさん=58歳、読谷村(年齢は当時)。 <対馬丸事件> 「対馬丸」は九州へ疎開に向かう学童らを乗せて航行中、米潜水艦に沈められた輸送船。1944年8月22日、那覇から長崎に向かう途中、魚雷攻撃を受け沈没。784人の子どもを含む1484人が犠牲になった。対馬丸記念館は、犠牲者の鎮魂と事件を後世へ継承する目的で2004年に開館した。
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