第94回選抜高校野球 挑め、東洋大姫路 14年「やっと甲子園」(その2止) /兵庫
<センバツ2022> ◇信じて、友と努力 古豪が2011年の夏の選手権大会以来、約11年ぶりに夢の舞台でプレーする。野球部は選手53人とマネジャー1人の計54人。バッテリーを中心にした堅実な守備力で甲子園への切符をつかんだ。 21年秋の県大会では3位決定戦で明石商を破る。13年ぶりに出場した近畿大会では、同年夏の甲子園準優勝の智弁学園(奈良)に2―0で競り勝ち、ベスト8入りした。 エースは140キロ近い直球と多彩な変化球を制球よく投げ分ける右腕の森健人投手(2年)。秋の公式戦では8試合に登板し、防御率は1・28と安定感がある。攻撃は、走攻守そろったリードオフマン・小松聡真選手(同)が引っ張り、50メートル6秒2と俊足の千代凱登選手(同)が続く。主軸の賀川新太選手(同)と山根昂介選手(同)は長打力が期待できる。チーム打率は2割9分1厘だったが、さらに上を目指す。 甲子園で春夏合わせて過去5回指揮を執った藤田明彦監督(64)は3月末での退任が決まっており、「甲子園は遠くて厳しい場所。選手には今を大事にして気持ちのこもった練習をしてほしい」と話す。岡部虎尉主将(2年)は「守備からリズムを作る東洋大姫路の伝統的な野球を貫きたい」と意気込んでいる。 ……………………………………………………………………………………………………… ◆学校プロフィル ◇77年夏、全国制覇 1963年、東洋大(東京都)の付属高校として創立された私立学校。89年に共学になった。全校生徒は1018(男子703、女子315)人。教育理念は「考えるを、学ぶ」で、自分で考えて物事の本質を理解する力を育む教育を目指す。難関国公立大を目指すスーパー特進や、野球部員が多く所属する体育コースなど計4コースがある(2022年度から2コースに改編)。 野球部は63年創部の古豪で、これまで春夏計19回甲子園に出場し、77年夏に全国制覇した。OBにはオリックス、米エンゼルスなどで投手として活躍した長谷川滋利さん、ヤクルトの原樹理投手、ソフトバンクの甲斐野央投手らがいる。姫路市書写1699(079・266・2626)。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇東洋大姫路・秋季大会のメンバー表 部長 三牧一雅 監督 藤田明彦 1投 森健人 (2)右右 龍野東(たつの市) 2捕 村崎心 (2)右右 養父(養父市) 3一 高橋蓮至(2)左左 赤穂(赤穂市) 4二◎岡部虎尉(2)右左 菅野(姫路市) 5三 奥村颯太(2)右右 御殿山(宝塚市) 6遊 小松聡真(2)右右 光泉(滋賀県) 7左 賀川新太(2)右右 東山(鳥取県) 8中 千代凱登(2)左左 鹿島(高砂市) 9右 山根昂介(2)右左 山崎南(宍粟市) 10捕 浅井翔大(1)右左 香流(愛知県) 11投 野々村航(2)右左 鹿島(高砂市) 12内 浦部塁 (2)右右 荒井(高砂市) 13投 内海誠揮(1)左左 灘(姫路市) 14内 小野洋介(1)右右 松陽(高砂市) 15外 林優希 (2)左左 長岡第三(京都府) 16内 竹内優心(2)右右 福崎西(福崎町) 17〃 松上祐吾(2)右右 香住第一(香美町) 18外 橋本好誠(2)右右 養父(養父市) 19〃 内田桔平(2)右左 江山(鳥取県) 20内 山本楓都(2)右右 広嶺(姫路市) ※左から守備位置、名前、学年、投打、出身中学。◎は主将、敬称略