被災のキャンプ場復活 小矢部・内山 地震で崩落の国道359号復旧
●21日記念イベント 能登半島地震で崩落した国道359号が復旧し、休業していた小矢部市内山の「内山分校キャンプ場」が約1年ぶりに通常営業を再開した。21日に記念のイベントを開く。関係者は災害を乗り越えたキャンプ場の復活を喜び、過疎化の進む内山への移住定住を促す取り組みを再始動させる。 キャンプ場は2022年5月、旧北蟹谷小内山分校(現在の蟹谷小)の校舎やグラウンドを活用し、蟹谷小OBの竹田尚弘さん(34)=小矢部市北一=が開設した。富山、石川県境の国道359号に近く、屋外の炊事場での調理を楽しめる。 昨年7月の豪雨で、国道359号からキャンプ場に至る道が24メートルにわたり崩落し、約1カ月間臨時休業。再開後は裏道からの来訪を余儀なくされ、客足は遠のいた。能登半島地震では国道359号の路面が崩落し、2度目の休業を決めた。 県が国道359号の仮道路を整備した後、7月下旬にキャンプ場に至る道も復旧。竹田さんが周辺を草刈りし、営業再開へ準備を進めてきた。21日は瓦割り体験に加え、近くにあるカフェ「Goblins,(ゴブリンズ)」が焼き芋ブリュレを販売する。たき火台やカトラリーを扱う「出張キャンプショップ」も設ける。 宿泊(1組2千円)限定で、キャンプ愛好者同士が交流を図る「グルキャン」も併催する。 キャンプ場は市出身者でつくる「小矢部市内山SDGs」が内山への移住定住を促す取り組みを進める拠点にも活用する。通常営業を前に、グループ名を「内山創生せんまいけ」に改称し、新たなスタートを切り、内山に人が集まるビジネスモデルを作り出す計画も再構築する。 竹田さんは「何とか復活できて良かった。あらためて内山に足を運ぶ機会を増やしたい」と話した。