オアシスが小林製薬に臨時株主総会招集請求-取締役3人選任など
(ブルームバーグ): 小林製薬は2日、香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメント系の株主から臨時株主総会招集請求書を受け取ったと発表した。
発表資料によると、オアシスが求める株主総会の目的は自社が指命する弁護士など取締役3人と小林製薬の業務や財産の状況を調査する者の選任。招集理由については紅麹(こうじ)事件による会社の信用失墜で調査・検証が必要なことのほか、現経営陣だけに抜本的改革を委ねることができないことなどを挙げているという。
小林製薬の木村孝行執行役員は同日の会見で、オアシスからの請求の内容については今後、取締役会で適切に検討、対応していくとし、会見の場での回答は差し控えると述べた。
木村氏によると、オアシスは今年11月の大量保有報告書で7.54%を保有する株主であることが判明している。取得の経緯についてはすぐには回答できないとした上で、「徐々に買い増しているイメージ」だと述べた。既にオアシスとは面談を重ねており、意見などを受けていると明かした。
小林製薬の紅麹関連製品を巡っては健康被害の報告があり、関連が疑われる死亡例も多数出ている。同社はその後、同事業からの撤退や小林一雅会長と小林章浩社長が辞任する人事を発表していた。
小林製薬が公表したオアシスの請求書では現経営陣に改革を委ねられない理由として、小林会長が辞職して特別顧問になってからも会長室を使い続けていると指摘。木村氏はこれを事実と認め、本人の希望で会社が同意したと述べた。
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Haruka Iwai