サムスン電子がインド競争当局を訴え 捜査は違法と主張
Arpan Chaturvedi Aditya Kalra [ニューデリー 12日 ロイター] - インド競争委員会(CCI)が米アマゾン・ドット・コムと、米ウォルマート傘下のフリップカートに対して独占禁止法違反を巡る調査を行った際、韓国サムスン電子のインド法人の従業員が違法に拘束されてデータを押収されたとしてサムスン側が訴えていたことが分かった。 サムスンのインド法人が10月11日にインド北部チャンディーガルの高等裁判所に提出した訴状によると、CCIは2022年にアマゾンのベンダー(直接取引する卸売業者)の1つを捜索した際にその場に居合わせたサムスンの社員3人を拘束し、彼らの電話や部外秘のデータを押収した。サムスンは「実施された一連の強制捜査は明らかに違法であり、その際に押収された全ての資料は信頼に値せず、直ちに返却されるべきだ」と主張。CCIに協力し、第三者として情報提供していただけだったのに、アマゾンやフリップカートと共謀して競争法に違反したと誤認されたと訴えている。 サムスンとCCIはロイターのコメント要請に応じなかった。 高等裁判所はサムスンの訴えを受けてCCIの手続きの一時差し止めを命じたが、押収されたデータの返却やデータの使用禁止を求める請求についてはまだ判断を下していない。 CCIの調査では、アマゾンとフリップカートが自社のウェブサイト掲載などで特定の出店者を不当に優遇し、競争法に違反したことが判明した。