九共大戦に先発し、6回⅔を投げ4失点の日経大・渕上竜椰（撮影・栗木一考）

　◆福岡六大学野球春季リーグ戦第4週第1日　日経大7―4九共大（4日、みずほペイペイドーム） 　日経大が九共大を破り、開幕5連勝で九産大と首位に並んだ。先発の渕上竜椰（4年・早鞆）が6回⅔を4失点で今季2勝目を挙げた。 ■福岡県飯塚市出身、渕上竜椰はこんな人【関連】 　渕上は7回に四球で崩れて降板したが、6回までは散発2安打の無失点。「相手は格上の九共大だったので序盤は空回りしたけど、変化球が決まってゴロアウトを取れた。大事な一戦でいい投球ができた」。先発を託した岡留浩紀監督も「粘り強くエースらしい投球をしてくれた」とたたえた。 　昨年は右肩と右肘を痛め、昨秋リーグ戦の登板はわずか1試合の1イニングのみ。投げ込みが足りないため、今季は開幕に合わせて1日おきに100球を投げ込み、オープン戦でも投球イニングを徐々に伸ばしてリーグ戦開幕に備えた。 　ソフトバンクなどで中継ぎとして活躍した金無英コーチに体重移動やバランス、テイクバックなどフォームの指導を受けた。早鞆高の先輩でもある金コーチは「直球とチェンジアップの軌道が似ていて打ちづらい。気持ちも強いし、エースとしてチームの大黒柱となる存在」と成長に期待を寄せる。 　4年生となった渕上の目標はプロ。「プロを目指すどうかはリーグ戦の成績に懸かっています」と今季にかける思いは強い。2006年春以来のリーグ優勝はここからが正念場。無敗で突入した後半戦もチームを支えていく。（前田泰子）