マイニング大手マラソン傘下の「Anduro」がトークン化プラットフォームを発表──第1号はウィスキー
マイニング会社であるマラソン・デジタル・ホールディングス(Marathon Digital Holdings)が立ち上げたマルチチェーンレイヤー2ネットワークであるアンデューロ(Anduro)は、ビットコイン(BTC)で現実資産 (RWA) の発行および投資を行うためのプラットフォームを開発した。 このアバント(Avant)という名のプラットフォームは、トークン化の専門業者である Vertalo と共同で開発された。CoinDesk に対して独占的に公開された発表によれば、ウイスキー樽をトークン化するパイロットプロジェクトが計画されている。 トークン化とは、ブロックチェーン上で取引できるトークンとしてRWAのデジタル表象を発行することを指す。イーサリアムやソラナなどのネットワーク上で取引されるトークン化された債券は、8月に時価総額20億ドル(約2940億円、1ドル=147円換算)を超えた。 「従来型の金融と分散型金融が融合し続ける中、VertaloがAnduroと手を携えて、ビットコインブロックチェーンの耐久性が、ビットコイン(BTC)を超えてRWAにまで及ぶという安心感をパートナーに提供できると考えている」と、Vertaloの共同創業者であるデイブ・ヘンドリックス(Dave Hendricks)氏は述べる。
ビットコインユーザーを意識
ブロックチェーン技術の他のさまざまな用途と同様、トークン化はビットコインではほとんど見られなかった。しかし、近年、スマートコントラクトを導入したり、トークンのミントを容易にする開発により、この状況は変わり始めている。 Anduroのプロダクトリーダーであるジュリアン・デュラン(Jullian Duran)氏によると、AvantはRWAでも上記を実現する道を開く可能性があるが、ビットコインに少しひねりを加えたものになるかもしれまない。 Anduro は、イーサリアムやソラナのブロックチェーン上に存在する RWAを単にビットコインに切り貼りするのではなく、「ビットコインユーザーが理解できる」ものを提供したいと考えている、と同氏は述べた。 「トークン化された国債が欲しいビットコインユーザーは、オンドファイナンス(Ondo Finance)を介して簡単にアクセスできる。そこで、なぜ我々はオンドファイナンスの競合を作る必要があるのか」と、同氏は CoinDesk とのインタビューで述べた。「アメリカンウイスキーなど、すぐこれと分かるような伝統的でハードを扱った業界にチャンスがあると考えている。」