東京のウーバーイーツ自転車配達員が稼ぎの上乗せを期待できる「イベント特需」【チャリンコ爆走配達日誌】
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第51回 ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります! * * * 6年半も自転車配達員をやっていると、どの曜日のどの時間帯に注文が多いのか、流れがなんとなくつかめてきます。 私がよく配達をしている東京都中央区では平日の場合、朝6時半から7時半までが個人宅への朝食、昼11時から12時半がオフィスか個人宅への昼食、夜6時30分から8時30分が個人宅への夕食のピークタイムで、そのほかの時間帯は1時間に1、2件の配達依頼が入るかどうかという状況です。 そんなわけで、土休日や年末年始といった特別な日でなければ、稼ぎはMAXで1日1万円程度となります。正直、自転車を1日漕いでこの金額は、副業とはいえ厳しい数字です。ですが、あらかじめイベントの情報を仕込んでおけば、稼ぎを2000円から3000円ほど上乗せすることが可能です。今回は都内で稼ぎを増やすためのポイント、イベント特需についてのお話です。 今はちょうど東京都内の各所でお祭りが開催される時期。今年も浅草の三社祭が5月17日から19日まで、神田祭も5月14日から17日にかけて開催されました。他にも6月7日から9日の台東区の鳥越神社の祭りや、6月7日から17日にかけて行なわれる千代田区の日枝神社の祭りなど、5月や6月は都内各地で大きな祭りがあります。 大きなお祭りの際には大規模な交通規制が敷かれます。神輿や山車などが通る大通りでも通行止めとなるため、自転車配達員以外は神社周辺のマンションに配達するのは困難な状況となります。 さらに、神社周辺の個人飲食店の方はお祭りに参加するため店を休業、飲食チェーン店には祭りに参加する人や見物する人たちが殺到するため、神社周辺のタワーマンションなどに住む、祭りに参加されない方にとって、この期間は外で気軽に食事ができなくなります。 5月、6月は一般的には連休も終わり、大きなイベントのない季節のイメージですが、自転車配達員にとって有利な条件が重なる祭りが多いこの季節は大きな稼ぎどき。ということで、この時期は会場から2、3km離れた飲食店の多い繁華街でスタンバイ。祭りが開催されているエリアに建つマンションからの「イベント特需」を虎視眈々と狙っています。