【解説】宮崎で震度5弱南海トラフの想定震源域は? フィリピン海プレート西端の台湾でも大地震
■予想高さ3メートル、沖縄に津波警報
3日午前8時58分頃、台湾付近を震源とする地震で日本国内では沖縄県の与那国町で震度4、石垣市と竹富町で震度3の揺れを観測しました。震源は台湾付近で地震の規模を示すマグニチュードは7.7、震源の深さは23キロでした。
気象庁は宮古島・八重山地方と沖縄本島地方に津波警報発表(予想される高さは3メートル)、与那国島・久部良と宮古島・平良で30センチ、石垣港で20センチの津波を観測しました。
■台湾各地で揺れを観測 震源に近い花蓮では“震度6強”
日本の気象庁にあたる、台湾の中央気象署が発表した各地で観測された震度です。ほぼ全域で揺れを観測、震源に近い花蓮県では震度6強や6弱の揺れとなっています。また東部を中心に震度5弱の揺れを観測しました。台湾の震度階級は日本と同じ、震度0から震度7までの、さらに震度5と6には、それぞれ強弱があり10段階で発表されています。台湾当局は地震の規模を7.2と発表しています。
■「フィリピン海プレート」と「ユーラシアプレート」境界に位置する台湾
台湾では1999年9月にも死者2400人以上の台湾大地震など大きな地震が繰り返し発生しています。台湾は東側から「フィリピン海プレート」が陸のプレートの下に沈み込んでいる一方で、台湾の南部では陸のプレートも沈み込んでいて非常に複雑な地質となっています。島の中央部には標高3000メートルを超える山々が連なっていて、断層も多く地震が多く発生しています。 先週、南海トラフ地震に関する気象庁の検討会が開かれました。台湾は、南海トラフ巨大地震を引きおこす「フィリピン海プレート」の西端に位置していますが、南海トラフ巨大地震の想定震源域まで距離が離れていることや、日本国内の研究機関の観測データに変化がないことから、台湾の大地震が南海トラフ巨大地震へ与える影響はないという見方を示しています。
■台湾大地震発生以降、余震活動は北側に分布
2014年以降の台湾でおきた地震の状況です。特に台湾の東海岸で多くの地震がおきていることが分かります。3日におきた大地震以降は、その北側で余震活動が集中しているということです。