財務報告書に誤表記123カ所 昨年度分 金額の入力ミス 三重県
三重県は15日の県議会予算決算常任委員会(小島智子委員長、45人)で、県議会に提出していた昨年度分の財務報告書「三重の財政(案)」に誤りが見つかったと報告した。金額の入力ミスが原因。誤表記は123カ所に上る。 県によると、報告書は昨年度一般会計歳入歳出決算認定議案の参考資料として、先月18日の同常任委で配布。総務省の通知に基づき、県の財政状況を136ページにわたってまとめた。 表記を誤ったのは、いわゆる「財務4表」と呼ばれる貸借対照表や純資産変動計算書など。県の資産総額や年度末の純資産残高などについて、それぞれ正しい金額と数億円のずれがあった。 県が出資する公益財団法人の財務状況を誤って入力したことが原因。負債を「3533万9千円」とすべきところを「3億5343万9千円」と入力し、他の項目にも波及した。 この金額を入力した子ども・福祉部の担当者が先月下旬、ミスに気付いた。一般会計歳入歳出決算などの提出議案に誤りはなかった。県は決算議案の認定に合わせて報告書を訂正する方針。 この日の常任委では、服部浩副知事が誤りを報告した上で「深くおわびする。今後は細心の注意を払う」と陳謝。小島委員長は「間違いを繰り返さないよう、十分に確認するように」と促した。 県では、昨年11月に一般会計補正予算を提出した際にも「減額」とすべきところを誤って「追加」と表記したことが議案の提出後に発覚。当時は特別会計の2議案でも誤りが判明していた。 財政課は今回のミスについて「確認作業を徹底すれば防げたと思う」と説明。「議会に提出する資料の重みを認識してもらいたい。確認作業を徹底するよう、各部局に通知する」としている。 この日の常任委は決算関連の12議案を「認定すべき」とした。うち昨年度一般会計歳入歳出決算などの2件は43対1の賛成多数、他の10件は全会一致。21日の本会議で採決される。