小浜のまちに笛や太鼓響く...いざ放生祭、練習に熱 9月14、15日
福井県若狭地方最大の秋祭り「放生祭(ほうぜまつり)」が9月14、15日に小浜市中心部の小浜地区で行われる。出番となる区は稽古をスタートさせ、まちには笛や太鼓などの音が響き渡る。新型コロナウイルスの影響で9区では6年ぶりの出し物の披露となり、ブランクを埋めようと住民らが日夜汗を流している。 放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭。380年余りの歴史があり、県無形民俗文化財に指定されている。同地区の24区が半数ずつ隔年で出番を務め、今年は▽山車(やま)=生玉、貴船、塩竃、竜田▽大太鼓=大原、大宮、鈴鹿▽神楽=鹿島、津島▽獅子=男山、多賀▽神輿(みこし)=香取が2日間にわたり地区内を巡行する(神輿は15日のみ)。 香取区を除く11区と来年出番の数区の出し物が市まちの駅・旭座周辺に集結する「宵宮勢揃い」は、今年は初日の午後4時ごろに行う。 コロナ禍により2020年、21年は神事のみに縮小、22年は3区のみが参加している。また昨年、出番区の組み合わせが変更されたことも重なり9区は6年ぶり、2区が5年ぶりの巡行となる。 稽古は地蔵盆(8月23日)後に始めるのが通例。鹿島区(神楽)では25日に稽古を始め、土曜を除き、午後6時から練習に励んでいる。子どもたちは大人から太鼓のたたき方を教わり、大人も子どもの練習が終わった後、自分たちの練習に入る。鹿島神楽保存会の会長は「初めて参加する子どもたちが多く、一から指導しないといけないのは大変だが良くなってきている」と手応えを話す。 貴船区(山車)は7月下旬に稽古を始めた。区外からの参加者もあり、真剣な表情で太鼓の練習に取り組んでいる。母親が同区出身の今富小6年の児童は「友達の前でたたけるのはうれしい。本番は間違えずにたたきたい」と意気込む。今年初参加という小浜小6年の児童は「曲は難しいけどやりがいがあって楽しい。見物人にも楽しんでもらいたい」と笑顔で話した。 9日午後7時からは塩竃、同8時から鹿島、11日午後8時から生玉が、旭座で本稽古を披露する。