Special for Princess!「しょーがいゼッタイそーあい宣言♥」サムネイル

　アイドル育成ゲームとして、今や一大勢力を誇るコンテンツであるアイドルプロデュースゲームアプリ『あんさんぶるスターズ！！』（以下、『あんスタ』）。アプリゲームはサービス開始から来春で10周年。そんな大きな節目を前にした今秋、様々な“史上初”を経て誕生した新たなユニット・Special for Princess!が、コンテンツ内外を問わず多くの人々から関心を集めている。 【写真】『あんスタ』Special for Princess!よりユメ、ライカ、エス、カンナ 　通称・エスプリと呼ばれる彼らは、“夢見るユニコーンの王子さま”をコンセプトとする4人組アイドルユニットだ。構成メンバーの最年少は12歳。従来のコンテンツ内ユニットの中では最も平均年齢が若く、そのぶん令和の若年層のリアルなトレンド要素がふんだんに盛り込まれたアイドルという点も、彼らの大きな特徴だろう。 　そこで今回は、コンテンツ内に新しい風を呼び込んだアイドル・エスプリはどのような“史上初”を経て誕生したのか。あるいはそれらの出来事から、まもなく10年を迎える『あんスタ』そのものが持つ独自の視点や斬新性、そしてコンテンツの魅力や強みについても考察してみたい。 　まず最初に触れておきたいのは、コンテンツ内における彼らの結成経緯についてだ。 　今回誕生した新ユニット・エスプリは、『あんスタ』初の“アイドルオーディション”を経て生まれたチームである。コンテンツには物語の軸となるメインストーリーがサービス開始当初から展開されており、その最新エピソードである第3部・オーディション編より新たに登場したのが、エスプリを含む5人のアイドルたちだ。 　冴霧笑主（さぎりえす）、滝維吹（たきいぶき）、名都神無（なつかんな）、花群冬芽（はなむらふゆめ）、そして宝丈萊香（ほうじょうらいか）。この5人のニューカマーと、従来よりコンテンツ内で活躍してきた一部の既存アイドルを含む総勢24名が、アイドルオーディション番組『THUNDERBOLT CHALLENGE 4piece』に参加。その結果によって従来のユニットの枠を超えた、世界へ羽ばたくドリームユニットを結成する、というのが本エピソードのあらすじでもある。 　近年三次元のアイドル文化において、視聴者参加型オーディションが非常に大きな役割を果たしているのは周知の通り。その流れを改めて二次元アイドル文化へと大々的に取り入れた点が、まず今回のエスプリデビューにおける要点のひとつ。加えて、上記アイドルオーディションにおいてシビアに“落選者”を排出した点も、現実味を追求する『あんスタ』らしい一面だろう。 　今エピソードから、登場の5人のうちエスプリとしてデビューしたのは冴霧笑主＝エス、名都神無＝カンナ、花群冬芽＝ユメ、宝丈萊香＝ライカの4人。オーディションの結果、滝のみが今回のデビューからこぼれてしまった状況も、大勢のファンにとっては気がかりともなっている。 　だが思い返せば、ソロアイドル・三毛縞斑や期間限定ユニット・Double Face、合同ユニット・Edenなど既存の型を破る形で登場した面々も、これまで大勢存在している。残念ながらエスプリメンバーには選ばれなかった滝だが、現在すでに「紅月 with滝 維吹」としての新曲が決定している。彼の今後の進退を左右する活動だと、多くの人々がその動向を見守っている状況だ。 　そうした経緯の末に活動が始まったエスプリだが、彼らに関しては今回『あんスタ』というコンテンツ外における動向も重ねて言及しておきたい。 　コンテンツ内では上記オーディションも佳境に差し掛かっていた頃、今年9月に突如SNS上に現れた“正体不明の新人アイドル”・エスプリのアカウント。LiSAやAimerらが所属するレコードレーベル・SACRA MUSIC所属のユニットとして、当初はコンテンツ元となる『あんスタ』への言及も一切なかった彼ら。だが、正体不明の新人アイドルとしてデビュー曲「しょーがいゼッタイそーあい宣言♥」、そしてまふまふが作編曲を手掛けた楽曲「スキスキハンター♡」を公開したのち、改めて『あんスタ』内の新ユニットであることが発表。そのため、中には彼らが『あんスタ』というコンテンツのアイドルと知らずに推し始めたリスナーも存在しているのかもしれない。