新庄監督の公約実現へ 日本ハムがオールスターファン投票中間発表でパ・リーグ各部門を席巻 万波、田宮、水谷…スター候補続々誕生
【岩本勉 どの口が言うとんねん】 まいど! 来月23、24日に行われる「マイナビオールスターゲーム2024」のファン投票で、日本ハム勢がパ・リーグ各部門のトップを独占する大旋風を巻き起こしています。新庄剛志監督(52)が就任当初から掲げてきた「7人のスターを作る」という公約が果たされつつあるのです。 【写真】高校時代の田宮裕涼捕手 ついに才能を開花させた ■断トツ80万票!球団の枠超えた人気の大砲・万波 日本ハム勢はDH部門を除く9ポジションでトップ。11日の中間発表で万波中正外野手(24)が80万票に迫る断トツの最多得票となるなど、第1戦が本拠地のエスコンフィールド北海道で開催されることを差し引いても、球団の枠を超えて多くのプロ野球ファンから支持を得ている結果だと言えそうです。 ■正捕手獲り&首位打者争い・田宮 高卒6年目でついに才能を開花させた田宮裕涼捕手(23)が今季年俸700万円でありながら、約79倍の同5億5000万円を稼ぐリーグ最強打者のソフトバンク・近藤と首位打者争いを繰り広げるさまは、痛快の一言でしょう。身長175センチ、体重79キロと決して大柄ではありませんが、俊敏かつ強肩。得点圏打率4割超は、規定打席到達者の中で12球団トップと勝負強さも兼ね備えます。笑顔のかわいらしさも相まって、まさに大ブレークの時を迎えました。 移籍1年目で打撃覚醒・水谷 さらに新たなスター候補も控えています。昨年12月の現役ドラフトでソフトバンクから加入した水谷瞬外野手(23)は、5月21日に1軍再昇格して以降の全試合に出場。同29日の阪神戦から12試合連続安打をマークするなど、上位打線に定着して攻撃に勢いをもたらしています。ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、身長193センチ、体重99キロと体格にも恵まれたスラッガーは、まだ守備に粗削りな部分が残りますが、破壊力あふれる打撃は一見の価値ありです。 ペナント争いではソフトバンクが抜け出しつつありますが、貯金をつくりつつ2位争いができている日本ハムの現状は悪くありません。ただし、少しでも首位に迫るためには、まだ物足りなさがある万波の大爆発が不可欠です。球宴ファン投票で全体トップに推される期待の大砲が、いまだ10本塁打にも届かないようでは寂しいと言わざるを得ません。 そして、11日から再昇格の清宮幸太郎! これがラストチャンスと思って必死に結果を残さないと、本当に今シーズンが終わってまうぞ! 球宴ファン投票でも明らかなように、3年目の新庄ファイターズはブレーク候補が目白押し。もたもたしていると働き場所を奪われ、一気に〝過去の人〟になってしまいます。最後は厳しいことを言いましたが、いまのチームはそれほど活発な好循環が生まれる環境になっているのです。 (元日本ハム投手)