WHITE SCORPION連載【第3回】NICO「最後の賭けだと思って飛び込みました」
’23年4月から約半年間にわたって行われたオーディション『IDOL3.0 PROJECT』を経て結成された秋元康総合プロデュースのアイドルグループ「WHITE SCORPION」(ホワイトスコーピオン)。 【画像】か、かわいい…!NICOの超絶スタイル際立つポートレートカット ’23年12月7日に配信シングル『眼差しSniper』でデビューし、2月7日には早くも3rdシングル『非常手段』が配信された。 そんな彼女たちのパーソナルな素顔に迫るスペシャル連載がスタート。 連載第3回は、NICOのロングインタビューをお届け! ◆過去にアイドル経験があるからこそ ──WHITE SCORPIONのメンバーとして、12月にデビューを果たしました。今はどんなことを感じながら活動していますか? 「早寝早起きは大変だなぁと思っています(笑)。以前は好きな時間に寝て好きな時間に起きていたので、WHITE SCORPIONに加入して生活が一変しました。毎日やることがたくさんあるのはすごく幸せなことだと思っています。夢への入り口に立ったので、もっと頑張らなきゃいけないですね」 ──以前はやや不規則な生活をしていた? 「地元の富山に住んでいた頃は、何もすることがなければ昼ぐらいに起きて、ゆっくりご飯を食べて、友だちと海にドライブに行って、朝日を見て帰る、みたいな日もありました(笑)。地元の海を眺めるのが好きで、考え事をしたい時にも海に行っていたんですよ。でもそんな日々から飛び出してこの世界に来ました」 ──地元で暮らす“普通”の生活では満足できなくなったのですか? 「中学時代から何となく、普通に高校に進学する未来が想像できなくて。母親が看護師だったので、その道に進む選択肢もあったと思うんですけど、私の学力じゃちょっと難しかったんです(笑)。だったら、いっそ富山ではできないことがしてみたい! と思いました」 ──それが、アイドルの道に進むことだった。 「『FNS歌謡祭』で、AKB48さんとももクロ(ももいろクローバーZ)さん、私立恵比寿中学さんがコラボしているのを見たんです。アイドルってかわいい、キラキラしているなって思って、『私もこういうことがしてみたい!』って思うようになったんです。そうしたら、BiSHさんの曲が好きだった母親がWACK(BiSHが所属する芸能事務所)主催のオーディションを見つけてくれて。それに応募したのが中学2年の春です」 ──WACKでは、育成プロジェクトグループ・WAggに在籍。しかし、’22年10月に活動が終了し、所属事務所との契約もなくなりました。 「WAgg時代に礼儀などを学んだからこそ、今があると思っています。渡辺(淳之介/WACK代表)さんには、WHITE SCORPIONでデビューすることが決まった時、一番最初に電話しました。『何もしてあげられなくてごめんな』と言われましたけど、『過去を超しますよ!』と伝えました(笑)。今の私はWHITE SCORPIONに人生を懸けてやっているので、そこを見てほしいなって気持ちです」 ──WHITE SCORPIONのオーディションは、どんなきっかけで知ったんですか? 「WAggでの活動が終了してから富山に帰っていたんですが、1年間くらいは全然SNSを見ていなくて、アイドル系の情報をまったく追っていなかったんです。でも、中学2年生で上京して約4年間アイドル活動をしていた自分にとっては、地元に戻ってからの日常が少し退屈に思えてしまって。そんな時に、今回も母親がこのオーディションを見つけてきてくれました。オーディションの詳細を見たら、プロジェクトのコンセプトの一つが『世界を目指す』だったので、ここだったら私が求めるものが叶えられるんじゃないかと思いました」 「それで、もう一度アイドルがしたい、最後の賭けだと思って応募したんです。アイドル活動をすることでしか得られない満足感を知ってしまったから、もう日常に戻れなくなっていました。だから最後の賭けだっていう、強い気持ちで臨みました」 ──いろんな感情が渦巻いた上で、「最後の賭け」にすることで自分に何かを課したのかなと思います。その賭けに勝ち、今ここにいるわけですが、オーディション期間中に得たことは何でしたか? 「私には過去のアイドル経験があるからこそ、ステージに立つことへの怖さがあって、何を発信するにしても考えてしまう部分があったんです。でも今回のオーディションにはアイドル未経験の子が多くて、その子たちは何も知らないからこそ言える言葉の強さを持っていました。その言葉を聞いて、私もこのグループではみんなと一緒にゼロから活動しているわけだし、だったら自分も物怖じせずに、言いたいことはちゃんと伝えようと思えました。そういう素直な気持ちを、みんなからもらった気がします」 ◆いつか『コーチェラ・フェスティバル』に出たい! ──オーディション中は、つらいこともあったと思います。 「オーディションを通してすごく仲良くなった子がいたんですが、その子は落ちてしまったんです。ここまで一緒に頑張ってきたのにって、すごく感情的になったし、悲しくてつらかったです」 ──オーディションを通して、今の自分に足りない部分も見えてきましたか? 「物事を少しラフに考えることも大切なのかなと思うようになりました。もともと私は深く考えすぎちゃう部分があって、自分を客観視するのが苦手なんです。だから何かを考える時はひと呼吸置いて、冷静に自分を見つめる姿勢を身につけなきゃいけないと思っています」 ──WHITE SCORPIONのメンバーになったことで、WAgg時代の同僚であるNATSUさんとの再会も果たしました。 「3次審査でばったり会って、『なんでいるんだ?』って(笑)。NATSUも私を見てびっくりしたと思います。オーディション期間中はライバルだったんですけど、やっぱりもともと同じグループのメンバーだったこともあって、お互いに支え合える時は支え合っていこうという気持ちがありました。今また一緒に活動して感じるのは、WHITE SCORPIONにはいろんなタイプの楽曲があって、歌声も11人11色なんですけど、NATSUがいることで楽曲の良さ、強さがすごく出るなということ。あの歌声は、NATSUが持っている武器だと思います」 ──それにしても、運命的な再会ですよね。 「運命……必然だったのかなと思います。WAggの時は同じグループでも、それぞれ育成から昇格して先輩グループに所属しようという個人戦でもあったので、NATSUに対しても常にライバル意識がありました。でも今はWHITE SCORPIONとして、世界を目指して一緒に活動していくので、ここで本当の仲間になれたっていう気持ちが強いです」 ──WHITE SCORPIONには個性的なメンバーが揃っていますし、他のグループにも多種多様な魅力を持ったアイドルたちがいます。そんな中で、今の自分のパフォーマンスで強みだと思っていることは? 「パワフルさです。身長が高いからこそ、少しでも気を抜くとだらけて見えるし、迫力のないダンスになってしまうんですよ。曲始まりの0秒から終わりまで気を抜かずに、100%の気持ちでやり切る覚悟で毎回取り組んでいます。WAgg時代から死ぬ気でやるマインドは身についているので!」 ──グループとしての夢を教えてください。 「今の11人で、世界で一番大きいフェスと言われているアメリカの『コーチェラ・フェスティバル』に出ることです。WHITE SCORPIONだったら叶えられるかなって思っています」 ──個人としての目標は? 「グループとして結果を出した上で、いつかはソロでも活動できたらいいなと思っています。最近見つけた夢は、プリクラ機のモデルになること! 私、プリクラを撮るのが大好きなんです」 PROFILE NICO 5月23日生まれ、富山県出身。 趣味:喫茶店巡り・食べ歩き・自然巡り 特技:なんでも食べること・役になりきること・赤ちゃんと仲良くなる速度 取材・文:大久保和則
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