"Nice to meet you."に"Me too."と返してはいけない…日本人が誤って使っている日常英語フレーズ5選
日本人が誤解している英語フレーズとは何か。アメリカ在住のエンタメ翻訳家、Mystery Parrot(ミスパロ)さんは「単語レベルなら初心者も理解できるが、2語、3語と組み合わさると上級者でも誤解しがちな言い回しが際限なく存在している。たとえば挨拶で使われる“Nice to meet you.”もそうだ」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、Mystery Parrot『ネイティブの真意がわかる 日本人が誤解する英語 juiceは「ジュース」じゃない⁈』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。 ■Nice to meet you.に「Me too.」と答えるのは間違い 日本語では「お目にかかれて嬉しいです」と言われたら、「私もです」と返しますが、英語でNice to meet you.と言われたら、Me too.ではなくYou too.と答えるのが一般的。 同じくIt was great talking to you.(お話しできて楽しかった)にもYou too.と返します。 さて、なぜでしょうか。 Nice to meet you.に対して面倒がらずにきちんと返事すると、And it's nice to meet you, too.(同じくあなたにお目にかかれて嬉しいです)となります。 It was great talking to you.に対する返事も、And it was great talking to you, too.(同じくあなたとお話しできて楽しかったです)に。 これは面倒なのでネイティブはYou too.またはAnd you.と省略。Me too.と言ってしまうと「自分みたいな人間に会えたら私だって嬉しいわ」と言っているように聞こえかねないので避けましょう。 いつも混乱してしまうという方は「同じく」を意味するLikewise.またはSame here.と返すといいかと。 ---------- It's nice to finally meet you in person. ようやく実際にお会いできて嬉しいです You too! I've heard so much about you. あなたにもです。お噂はかねがね伺っています It's good connecting with you. (あなたと)接点が持ててよかったです Likewise./Same here. こちらこそ ---------- ちなみにI love you.(愛してる)の返しもYou too.で、うっかりMe too.と返したら、後々までからかわれてしまいそうなので気をつけて。 ■shitは、「クソ」ではなく「理不尽で面倒」 shitは《クソ》という意味のswear word(罵り言葉)ですが、コアイメージは日本語の《クソ》と同じで「いまいましい」「うざったい」「アホらしい」。 例えばI have to do this shit.のshitはつまりthingで「コイツをやらなきゃならない」ですが、「理不尽で面倒なこと」という感覚の表現。 Don't give me shit.は直訳すると「クソをよこすな」ですが、「いまいましいこと」は大体「耳が痛いこと」なので「批判的なことを言わないで」という意味。 また、日本人が悩む「仕方ない」の表現によく使われるShit happens.も「クソいまいましいことは起きるもの」で「しょうがない、気にするな」という意味です。 日本語でも「クソかわいい」とか「クソ強い」といった具合に程度が著しいことを表すポジティブな強調表現として《クソ》を使ったりもしますが、shitも同じ。 例えばShe's the shit.は「彼女こそサイコー」と最大限にイカしてることをインパクトを込めて表した褒め言葉なのです。 ---------- I'm too old for this shit. こんなバカげたことをするには年を取りすぎてる She won't take shit from anyone. 彼女は誰からの批判も受けつけない It's okay. Look. Shit happens. 大丈夫。いい、嫌なことも起きるものよ He's such a piece of shit. 本当にどうしようもないヤツね ----------