沈没間際の遊漁船から7人救助 山元さんに感謝状 奄美海保
奄美海上保安部(樋口則一部長)は12日、沈没間際の遊漁船から乗員乗客7人全員を救助したとして、遊漁船「鰹魚鳥(アルカトラズ)」(奄美漁協所属)の船長で鹿児島県奄美市笠利町の山元雄二さん(57)に感謝状を贈った。 山元さんは今年2月18日、奄美市名瀬の小湊漁港の東約19キロの沖合でエンジンルームが浸水した別の遊漁船から救助要請を受け、現場に急行。船を横付けして7人を自船に乗り移らせた。 救助要請時、両船は約9キロ離れた位置にいたといい、鰹魚鳥が現場に到着した時には船体の半分近くが海中に沈んだ状態だった。全員を救助した後、5分ほどで沈没したという。 鰹魚鳥には当時、山元さんと釣り客8人の計9人が乗船しており、乗り込んでいた釣り客も救助に協力したという。同市笠利総合支所で感謝状を手渡された山元さんは「1人では(救助は)難しかったと思う。無事全員けがもなく救助できて安心した」と当時を振り返った。 また、4月から遊漁船業者の安全管理体制を強化する改正遊漁船業法が施行されることにも触れ「身を引き締めて、これからも安全航海に努めたい」と話した。