河合優実が「生きていると感じる瞬間」を告白
河合優実が、6月8日に都内で開催された映画「あんのこと」公開記念舞台あいさつに、佐藤二朗、稲垣吾郎、入江悠監督と共に登壇した。 【写真】タイトな黒の衣装で登場した河合優実 ■映画「あんのこと」 1本の新聞記事を基に入江監督が作り上げた本作。薬物から更生し、自分の人生を始めようと誓った矢先、パンデミックに行く手を阻まれ、力尽きた女性の半生を描く。 シャブ中で売春常習犯の20歳の女性・香川杏(河合)は、2018年秋に初めて警察に捕まり、ベテラン刑事・多々羅(佐藤)と出会う。黙秘を続ける杏に、多々羅は「警察でも力になれることはある」と優しい言葉を掛ける。 1カ月後の釈放日、杏は拘置所の前で待っていた多々羅に連れられて入ったラーメン店で、多々羅が主催する薬物更生者の自助グループの案内冊子を渡され、「クスリ止めたかったら来い」と告げられる、というストーリー。 ■河合優実「どの作品とも比べ難い特別なもの」 舞台あいさつでは、河合が「この作品は、私にとってどの作品とも比べ難い特別なものなので、昨日から公開して、見てくださる皆さまへの思いが今までと違うというか、皆さんが見てくださることに意味があるなと今までで一番感じています」とあいさつ。 また、撮影前に監督から手紙をもらったという話題では、河合は「どういう心づもりで撮影しようと思っているかとか、役のことをどういう人だと思っているかとか、そういうすごくセンシティブなことで大切に触れなきゃいけない話だから、言葉を選んで書いてくださっているというのがすごく分かる内容でしたし、どういう態度でこれから一緒に映画を作りましょうというのが分かる内容でした」と告白。 「とてもうれしかったですし、(演じながら)迷った時に、立ち返るような指針をくださった」と回顧した。 ■生きていると感じる瞬間は心が動いた時 そんな中、「生きていると感じる瞬間は?」と聞かれると、「観客席に座って『なんていい作品なんだろう』って思っている時。舞台でも、映画でも。見て、涙している時とか、声を出したくなっちゃうみたいな感動の極致にいる時に自分の生命力を感じますね」と明かした。 最後に、「いろいろしゃべって、どういう思いで作ったかっていうことを皆さんに伝えてしまったんですけれども、本当にまっさらな状態でどういうふうに見ていただいても結構ですので、皆さんが素直に今日感じるものを感じて帰ってくださったら本当にうれしいなと思います。そして、それを皆さんが自分の口から語ってくれる言葉に私も本当に勇気をもらえますので、ぜひ何か感じたら周りの方に伝えていただけたらすごくうれしいです」とアピールした。 ◆取材・文=原田健