元世界1位マレー引退 ビッグ3がコメント

アンディ・マレー、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー、ノヴァーク・ジョコビッチ[写真/ゲッティイメージズ]

男子テニスで元世界ランク1位のA・マレー（イギリス）は1日に行われたパリオリンピック（フランス/パリ、レッドクレー）テニス競技の男子ダブルス準々決勝で敗れており、同一戦が現役ラストマッチとなった。そのマレーに対し、R・ナダル（スペイン）、R・フェデラー（スイス）、N・ジョコビッチ（セルビア）のビッグ3が祝福コメントを寄せた。 37歳のマレーはキャリアでシングルス46個のタイトルを掲げており、四大大会ではウィンブルドン（イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム）で2勝、全米オープン（アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム）で1勝を飾っている。 また、2012年のロンドンオリンピック（イギリス/ロンドン、芝）男子シングルスではイギリス人男子として104年ぶりに金メダルを獲得。続く2016年のリオデジャネイロオリンピック（ブラジル/リオデジャネイロ、ハード）でも金メダルに輝き、史上初となるオリンピック連覇の偉業を成し遂げた。 度重なる怪我に苦しめられたマレーは先月23日に今大会での引退を表明。当初はシングルス出場を予定していたが25日に欠場が決定したため、現役最後の試合はD・エヴァンス（イギリス）との男子ダブルスとなった。 そのダブルスでは1回戦で錦織圭/ ダニエル太郎組、続く2回戦でS・ジレ（ベルギー）/ J・フリーゲン（ベルギー）組を撃破。しかし1日の準々決勝では第3シードのT・フリッツ（アメリカ）/ T・ポール（アメリカ）組に2-6, 4-6のストレートで敗れた。 そして2日、男子プロテニス協会のATPはX（旧ツイッター）にナダル、フェデラー、ジョコビッチのコメント動画を掲載。現役ラストマッチを終えたマレーへ次のようにコメントした。 【ジョコビッチ】 「アンディ、僕たちはみんな、この瞬間が来ないことを願っていたけど、今それが来た。素晴らしいキャリアを祝福したい。グランドスラムの複数優勝、世界1位、オリンピック金メダル2個、デビスカップ優勝。君はすべてを成し遂げた。本当に素晴らしい」 「君と君の家族に祝福の言葉を贈りたい。僕たちはとても長い付き合いだね。コートで初めて会ったのは11歳のときだったと思う。僕たちは素晴らしいライバル関係だった。僕らは全てのグランドスラム決勝でプレーした。君は77年ぶりにウィンブルドンのタイトルをイギリスにもたらした。決勝戦は僕と対戦したね。でも、それはとても特別で歴史的な瞬間だった。その場にいられて本当に感謝している」 「君が与えてくれた信じられないほどの驚異的な回復力と闘志、そしてインスピレーションを誇りに思ってほしい。手術を含む様々な困難を乗り越えて、諦めないということを皆に示した。だから、君に称賛を送る。そして、君と君のご家族に幸運を祈る。君には最高の別れがふさわしい。さようなら、友よ」 【フェデラー】 「やあ、アンディ。友よ、素晴らしいキャリアを積んだ君を心から祝福したい。ウィンブルドン優勝、全米オープン優勝、デビスカップ優勝、オリンピック優勝、そして君が成し遂げた多くのこと。マスターズ1000も数多く制覇。世界ランキング1位。君は最も素晴らしいキャリアで努力を重ねてきた」 「偉大な人間であり、最後には多くの家族と共に、そして自分の望みを叶えてくれなくなった腰と体を抱えながら、全てをやり遂げた。でも、あなたは僕や多くの選手たちに真のインスピレーションを与えてくれた。君があれだけ長く続けられたことをとてもうれしく思う。そして、僕はアンディをとても尊敬している」 「君と対戦するのは大好きだ。君に何度も負けたけれどね。残酷だったよ。でも、君が成し遂げたこと、そしてこれからの全てにお祝いを言いたい。幸運を祈るばかりだよ。そして、いつかまた会えると確信しているよ、アンディ。今を楽しんで。さようなら」 【ナダル】 「こんにちは、アンディ。今日が君にとってプロ生活最後の日となった。正直、このビデオを撮るのはとても悲しい。なぜなら、君はロッカールームで最も愛されている選手の1人だからね。君の性格、カリスマ性、そしていつも僕や他の選手と一緒にいてくれたこと。ツアーでライバルであり、良き同僚であることはとても楽しかった」 「僕たちは素晴らしい瞬間を一緒に過ごしたと思う。成し遂げた全てのことに、ただおめでとうと言いたい。世界最高の選手の1人になるという夢。最高の瞬間、そしてテニス界のために素晴らしいことを成し遂げたこと。家族と楽しい時間を過ごす君の将来が、心から幸せでありますように願っている」 「そして、これからも連絡を取り合い、頻繁に会えることを望んでいるよ。友よ、幸運を祈っている」