丸佳浩が待望の1号…これまで8人が務めるも打率1割6分7厘だった1番に3戦連続!さらに打率4割5分5厘で貧打解消に
◆JERA セ・リーグ 巨人3―4ヤクルト(30日・東京ドーム) この瞬間を待っていた。2―2の5回先頭、巨人・丸佳浩外野手(35)は1ボール1ストライクからの3球目、149キロの直球を完璧に捉えると、確信を持って歩き出した。「打ったのは高めの真っすぐ。最高の形となって良かったです」という打球は右翼席中段で弾む一時勝ち越しの1号ソロ。本塁打なしのシーズンをのぞくと、自身最遅となる出場25試合目での初アーチとなり、今季初めてナインと丸ポーズを決めた。 【動画】丸の今季1号は弾丸ライナーで右翼席へ 3戦連続で1番に座った。「広島の時から3番が多かったので、やっぱり初回に回ってくると安心する。チームに勢いを与えられるようにしたい」。その言葉通り、初回先頭ではロドリゲスのカットボールを右前へ運んで出塁。5回にはソロ、6回にも四球を選んだ。これで1番に座った3試合で11打数5安打、打率4割5分5厘で4打点を記録。丸が座るまで1番打者は計8人が務め、打率1割6分7厘とチームの課題となっていたが、丸が解消しつつある。 出場7試合連続ノーヒットで迎えた4月28日のDeNA戦(横浜)が転機だった。今季はセンターからレフト方向への打撃を意識してきたが、ライナー性のいい打球を放っても外野の正面をつくことが多かった。試合前練習で「かちあげるイメージでやってみよう」とあえてアッパー気味に振り切ることを意識。その結果、右越え二塁打を含む3安打と活躍。「この試合をきっかけにしていきたい」。力強い打撃を取り戻した。 守備でも7回2死一、二塁で、山田の左中間に抜けそうなライナーを好捕。レギュラー白紙で迎えた今季だが、チームに欠かせない存在になっている。「1年間試合に出続けながらリーグ優勝、日本一を最後に喜びたい」という背番号8が、阿部巨人の切り込み隊長になる。(井上 信太郎)
報知新聞社