ダラス連銀総裁、政策金利が想定より景気抑制的でない可能性言及
(ブルームバーグ): 米ダラス連銀のローガン総裁は30日、高い金利水準は政策担当者が想定するほど景気抑制的でない可能性があると述べ、将来の調整に備え選択肢が使えるようにしておく重要性を強調した。
テキサス州エルパソで開かれたイベントで、ローガン総裁は「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の金利水準と比較して、われわれが考えるほど政策は景気抑制的でないかもしれない」と語った。
ローガン総裁のこの日のコメントは、利下げを考えるのは時期尚早とした今月に入ってからの発言を踏襲する内容だ。連邦公開市場委員会(FOMC)は2023年7月に利上げを決定した後、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を5.25ー5.5%に据え置いている。
米ダラス連銀総裁、利下げについて検討するのはまだ早い
ローガン総裁はインフレ率について「年初の想定より少しゆっくりと、若干ぎこちない形であるかもしれないが、2%に向かう、あるいはその軌道にまだあると考えるもっともな理由がある。ただ、不確実性は大きい」と述べた。
景気を刺激も圧迫もしない金利水準である中立金利については、恐らく上昇していると述べ、このテーマについて幅広い議論に拍車をかけた。エネルギー移行やニアショアリング、人工知能(AI)分野の投資需要拡大が、中立金利を押し上げる可能性に言及した。
「中立金利がパンデミック前よりも上昇していると考える相当な理由がある」とローガン総裁は語った。
原題:Fed’s Logan Says Policy May Not Be as Restrictive as Believed(抜粋)
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Catarina Saraiva