来年の新興国外貨建てソブリン債、最大1300億ドル発行か=バークレイズ
Siddarth S [5日 ロイター] - 来年の新興国による外貨建てソブリン債発行総額は1250億─1300億ドルに達する。バークレイズが5日、こうした見通しを示した。 今年見込みの1550億―1600億ドルをやや下回り、長期平均に近い水準になるとみられている。 来年の地域別では東欧・中東・アフリカ(EEMEA)が750億ドルと最も多く、中南米は310億ドル、アジアは220億ドルの発行が予想されるという。 バークレイズのアンドレアス・コルベ氏は「差し引きの供給額はおおむね横ばいで、地域間のバランスが取れた形になるだろう。1月は特に中南米で大規模な償還があり、来年序盤の追い風になりそうだ」と述べ、ブラジルやアルゼンチン、チリのソブリン債が満期を迎える点を指摘した。 今年は投資適格級が発行の主流だったが、来年はトルコを筆頭にブラジル、コロンビア、南アフリカといった「BB」格付けの供給が増える、というのがバークレイズの見方だ。 「B」格付けではナイジェリアとアンゴラ、セネガル、ケニアが国際金融資本市場を利用した起債に動き、エジプトは外貨建て債のほかにイスラム債を発行して地域の需要を取り込もうとする可能性があるとみている。 中東ではサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が起債を再開し、サウジは来年に80億ドル相当を発行すると予想されている。