球界大御所が清宮ドラフトへ辛らつ。「プロ成功難しい。パへ行けば可能性」
プロ志望届を出した高校出の選手がドラフト指名され、入団拒否した例は、近年では、昨年のドラフトで日ハムに6位指名された履正社の山口裕次郎や、2005年の高校生ドラフトで巨人の4位指名を拒否した現広島の福井優也がいる。 「3位以上ならプロ、それ以下なら社会人」と、事前にスカウトに希望を伝えてあったという山口は、強行指名に翻意することなくJR東日本に進んだ。 福井は巨人にドラフト4位指名されたが拒否、早大進学を希望したが、すでにスポーツ推薦の締め切りが終わっていて一般入試でトライしたが不合格となり、1年浪人して早大へ進んだ。承知のとおり福井は、5年後に広島にドラフト1位指名された。 ただ清宮は調査票を各球団に提出する段階で「選別」は行うだろうし、そこで「選別」された球団がリスクを承知で強行指名を行うことは考えにくい。となると、プロへの入団を拒否して、再び進学へ進路変更する可能性も低いと考えられる。 では、プロでは、どこでプレーすることが清宮を成功へ導くことになるのだろうか? 広岡氏に「あえて言えば?」と意見を求めると「まあ、あえて成功の可能性があるとすれば、DHのあるパ・リーグだろう。守れなくとも出場のチャンスは増える。ソフトバンクや、日ハムなど育成に定評のあるチームも多い」という。 パ・リーグで、清宮に熱いラブコールを送るのが、早実の大先輩である王貞治氏が会長を務めるソフトバンクを筆頭にした全球団。面談に参加しなかった日ハムと、投手強化が急務のオリックスの参戦は微妙で、西武も面談で、清宮パパから1、2軍施設の老朽化などを指摘され、そこがマイナスポイントになっているというのだが……。清宮に1位入札する球団は最終的に広岡氏が指摘するように6球団程度となるのだろうか。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)