NZ中銀、政策金利7会合連続据え置き-25年後半利下げ開始予想
(ブルームバーグ): ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は22日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を7会合連続で5.5%に据え置くと決定した。根強いインフレを抑えるため政策引き締めをより長く続ける必要性も示唆した。
ブルームバーグが調査したエコノミスト23人全員が政策金利の据え置きを予想していた。NZ中銀の新たな予測では、利下げは2025年4-6月(第2四半期)ではなく、7-9月(第3四半期)に着手する見通し。
中銀は「金融政策委員会(MPC)は今回の会合でOCR引き上げの可能性について議論した」とし、インフレが中期的には減速すると確信しているものの2月に「想定したより長期にわたり金利が景気抑制的な水準にとどまる必要がある可能性で委員会は一致した」と説明した。
政策決定を受けNZドルは米ドルに対し一時1%近く上昇。その後上げ幅を縮小し0.4%高の1NZドル=0.6119米ドル。金融政策に敏感な2年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し4.77%。一時は9bp上昇する場面もあった。
ASB銀行のチーフエコノミスト、ニック・タフリー氏は「声明は予想に比べタカ派的だった。われわれはNZ中銀が25年2月からOCRの引き下げを開始するとの見方を維持しているが、リスクはそれ以降にある」と述べた。
ブルームバーグが集計したスワップデータによると、短期金融市場では年内の利下げ観測が後退。市場が織り込む年内の利下げ幅は会合前の45bpから34bpに縮小した。
オア総裁は記者団に対し、今回の会合では利上げが「現実的な検討事項」だったと述べ、MPCがインフレ率の上振れを許容する範囲には限界があると語った。一方で、MPCはインフレ率が中期的に目標に戻ると確信していると付け加えた。
原題:New Zealand Now Sees Cash Rate Cuts Starting Later in 2025 (3)、NZ Holds Key Rate at 5.5%, as Seen by All Surveyed Economists、New Zealand Keeps Rate Unchanged at 5.50%; Decision History(抜粋)
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Chris Bourke, Matthew Brockett