日大三・早稲田実業

これは偶然なのか、必然なのか。高校野球の過去の成績を調べていると、ふと、そう思うことがある。実は、今年の第106回全国高校野球選手権西東京大会の結果を見て、すこしワクワクしている自分がいる。 【一覧】2024年夏甲子園出場全49校の勝ち上がり 西東京大会の決勝は早稲田実業と日大三が対戦し、壮絶な打撃戦の結果、10対9で早稲田実業が9回サヨナラ勝ちを収め、9年ぶり30度目の夏甲子園出場を決めた。両校とも自慢の打線がさく裂し、意地とプライドがぶつかり合う好ゲームとなった。この2チーム、実は西東京大会決勝で対戦するのは3度目で、過去2度は1勝1敗。2006年は早稲田実業が勝利し、2011年は日大三が勝利した。そして、偶然なのか、必然なのか、決勝で勝利したチームは、ともに夏の甲子園で優勝した。 2006年はのちに日本ハムに入団した斎藤 佑樹投手を擁して早稲田実業が全国制覇。2011年は吉永 健太朗投手を擁し、強力打線をウリにした日大三が優勝を遂げている。ということは…。今年は早稲田実業が西東京大会で優勝したから…。そんな期待を抱いてしまう。 2006年の西東京大会決勝は、延長11回の激戦の末に、早稲田実業が日大三にサヨナラ勝ちを収めた。当時はタイブレークではなく通常の延長戦。3対3で延長戦に入ると、10回は互いに1点ずつを取り合うなど、互角の勝負となったが、最後は11回裏に1点を入れた早稲田実業が歓喜した。「佑ちゃん」こと、斎藤投手は完投勝利を挙げた。 2011年の西東京大会の決勝はどうだったのか。延長戦ではなかったが、日大三が2対1の1点差勝利と、こちらは投手戦で日大三がからくも逃げ切っている。いずれも1点を争う好ゲームを演じて優勝したチームが、その勢いのまま、甲子園でも頂点をつかんだ。 さあ、7日から始まる夏の甲子園。今年は甲子園球場100周年の記念の年。「二度あることは三度ある」ということわざもある。西東京大会決勝で日大三との決戦を制した早稲田実業が、「優勝確率100％」のチームとして聖地に挑む。