山中慎介「自分のスタイル貫けるか」 天心のモロニー攻略カギは「体を動かし、足を使い、スピードで勝ること」
バンタム級の世界ランカーでWBOアジアパシフィック王者・那須川天心が2025年初戦で、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニーとノンタイトル10回戦を戦うことが27日、都内で発表された。元世界王者との対戦は6戦目で初めて。WBC王者・中谷潤人のV3戦、WBA王者・堤聖也の初防衛戦とともに2月24日、東京・有明アリーナで行われる。来秋以降に世界挑戦を目指す那須川は「革命ののろしを上げる」と意気込んだ。 【動画】会見に登壇した天心 「革命ののろしを上げる」と宣言 * * * * * 天心にとっても、ファンにとっても現時点の最高のカードが組まれた。モロニーからタイトルを奪った武居が天心との対戦を望み、今度は天心がモロニーと対戦する。単純に決められるものではないが、モロニーを軸に力関係を比較しやすいはずだ。 7月の武居戦を見る限り、モロニーはサウスポーがあまり得意ではないように見えた。スピードとテクニックがあり、左ジャブからリズムを作る選手。右構えの選手にはそんな戦い方だが、左構えの選手になるとジャブが思うように出なくなりリズムを作れなかった。 それでも、前世界王者であり、これまでの対戦相手より実力は上だ。サウスポーの天心は対モロニーということを意識するよりも、自分のスタイルを貫けるか。上体を動かし、足を使い、スピードで勝ること。モロニーが過去にKO負けしたのは井上尚弥(20年10月)のみと、タフさも持ち合わせる。勝敗は判定までもつれるような気がする。2025年に世界を狙う天心の本当の意味でのテストマッチだろう。(元WBC世界バンタム級王者・山中 慎介)
報知新聞社