本郷柚巴が語る、グラビアで切り開いた芸能活動と“タレント”としての新たなステージ
2023年6月12日の公演をもってNMB48を卒業し、GROVE株式会社の芸能プロダクション部門である『seju(セジュ)』に所属した本郷柚巴(ほんごうゆずは)。 【写真】本郷柚巴の撮り下ろしカット グラビア活動を始めてからわずか2年で写真集を2冊発売し、2022年2月に発売された26thシングル「恋と愛のその間には」では初選抜にも選ばれ、大躍進を遂げた。“選抜入り”と“写真集”という大きな目標を叶え、次のステージへと踏み出そうとしている彼女に、現在の心境と今後の展望について語ってもらった。 ・NMB48は“第二の家族” ーーNMB48の卒業は、いつごろから意識されていたのでしょうか? 本郷柚巴(以下本郷):18歳くらいですね。大学に通うか、芸能活動を続けるかという選択で悩んでいました。ずっと選抜入りを目指していたんですけど、なかなか芽が出なくて。12歳からNMB48に加入して頑張ってきたんですけど、もういいタイミングかなと思って、メンバーには何度か相談していました。 ーー本郷さんが卒業されたのは、それから2年後ですよね? 何か思いとどまった理由などはあるのでしょうか。 本郷:高校を卒業したタイミングで、グラビア活動を始めたんです。グラビアをきっかけに、たくさんの人に知っていただけるようになりました。そこから“選抜入り”と“写真集発売”という2つの目標を掲げ、もう少し頑張ってみようと思ったんです。 ありがたいことに、それからその目標は2つとも叶えることができました。そのタイミングで「自分のなかでNMB48としてはやり切った」という思いが湧いてきて、改めて卒業を発表させていただいたんです。 ーー約8年ものあいだ在籍していたNMB48ですが、本郷さんにとってはどんな場所ですか? 本郷:第二の家族です。いつも用もないのに顔を出して、メンバーやスタッフさんとおしゃべりをしていました(笑)。私は姉がいることもあって、もともとすごく妹気質なんです。なので、NMBのなかでもすごいわがままを言ったりしてました(笑)。後輩に対しても、先輩というよりか姉妹みたいな感じで接していましたね。 ーー家族のように感じていた場所からの卒業は、寂しかったのではないでしょうか? 本郷:そうですね……。メンバーのLINEグループがあるんですけど、卒業公演を終えた当日にグループを退会しました。次の日にしようかな、とも思ったんですけど、そうしないと寂しくていつまでもいてしまいたくなると思ったので、思い切ってその日に退会したんです。 ーー卒業に対してメンバーはどんな反応でしたか? 本郷:キャプテンの小嶋花梨ちゃんには、卒業するかどうか悩んでいることを前から相談していたんです。そのころから引き留めてくれてたんですけど、最終的には「ゆずが決めた道なら間違いがないと思うから、大変やと思うけど頑張ってほしい」って背中を押してくれました。 ーーNMB48時代を振り返ってみて、どうでしょうか? 本郷:精神的にすごく鍛えられたなと思いますね。選抜入りをするまでの期間は長く感じたし、辛かったんですけど、この8年があったから成長できたと思っています。加入したばかりのころはよく先輩に怒られていましたね(笑)。久しぶりの劇場公演なのに全然準備ができていないままステージに上がっちゃったことがあって、すごく怒られました。そこで、12歳ながら「このままじゃあかん」って、プロ意識が芽生えたんです。仕事というか、人生に対しての考え方が一気に変わった瞬間でしたね。 ・グラビアの魅せ方はメンバーから学んだ ーー卒業をするきっかけにもなったグラビア活動ですが、もともとグラビアの世界には興味があったのでしょうか? 本郷:最初はとりあえずやってみて、続けられそうだったら続けようくらいの気持ちで始めました。でもやってみたらすごく楽しくて、自分の魅せ方とかをすごく考えるようになったんです。アイドルも歌って踊って魅せる仕事ではあるんですけど、グラビアは表情とかポーズで魅せていく必要があるので、そこは難しいなと感じていますね。 ーーどうやってグラビアの勉強をしたのでしょうか? 本郷:NMB48は、グラビア活動をしているメンバーが多いんです。上西怜ちゃんにオフショットを見せてもらったりして、スタイルがよく見えるポーズなどを教えてもらいました。初めて表紙の撮影をしたときも、上西怜ちゃんと白間美瑠ちゃんと一緒だったので安心して撮影に臨めました。グラビアを始めたばかりのころは緊張してガチガチだったんですけど、メンバーに支えてもらいながら成長することができたなと思っています。 ーー目標としていた写真集も、2冊発売されましたよね。 本郷:1冊目は北海道、2冊目はタイのプーケットで撮影をしました。写真集は、雑誌に比べて撮影量も全然違うんです。1冊丸々自分の写真で出来上がるって考えると緊張しますし、2回ともかなりプレッシャーを感じながら撮影しました。2冊目はNMB48の卒業も兼ねた作品になっていて、次のステップに進んでも「グラビアを続けていきたい」という想いを込めて、撮影に臨みました。 ーーグラビア活動で、楽しいと感じる瞬間はどんなときですか? 本郷:みんなで衣装を選んだり、編集の方と一緒に撮影について話し合う時間が楽しいです。NMB48のときもそうだったんですけど、“みんなでひとつのものをつくりあげていく”ことが好きなんですよね。 ・sejuとの出会いはSNS ーー現在所属されているsejuを知ったきっかけについて教えてください。 本郷:NMB48を卒業したタイミングで、InstagramにDMが来たんです。あのときは芸能活動を続けるか迷っていたんですけど、話を聞いていくうちに、私のことをすごく尊重してくださっているのが伝わってきたので、所属を決意しました。ここでなら、自分のやりたいことや挑戦したいことができるかもしれないと感じたんです。seju自体も発足してから1年くらいしか経っていなかったので、sejuを広めるためにも、活動を続けようと決断しました。 ーー所属のきっかけはインスタグラムだったんですね。本郷さんはSNSの発信が得意なタイプでしょうか? 本郷:いえ、まったくです(笑)。とくにX(旧Twitter)は、投稿文を書いては消して、結局投稿は明日でいいか、となってしまうこともあります(笑)。私はX、Instagram、TikTok、メンバーシップの4つで発信をしているのですが、自分のなかでなんとなく使い分けをしています。メンバーシップは、本当に友達に送るようなプライベートに近い内容を投稿しているんです。私はライブ配信をあまりしないので、ファンの方とのコミュニケーションは基本的にメンバーシップで行っています。 ーーファンにとっては嬉しい距離感ですね。 本郷:だといいんですけど(笑)。距離感が近いからかわからないんですけど、ファンの方は私と性格が似てきたかな? と思うこともあります。私はすごく影響されやすい性格なんですけど、ファンの方もそういう部分が似てるんです。私がハマっている曲とか、つくった料理を投稿すると、「この曲聞いているよ」とか「私もつくったよ」って、メンションをつけて教えてくれるんですよ! そういった何気ない報告が、すごく嬉しいですね。 ーーInstagramでは、どんな写真を投稿していますか? 本郷:日常のショットとグラビアショット、両方を載せています。私のことをフォローしてくれている方の大半は、グラビアがきっかけで知ってくれた方なんです。だからグラビアショットはたくさん載せたいのですが、そればかりになってしまうのもなと思い、日常の写真も同じくらいの割合で載せています。 ・チームの一員から、本郷柚巴というひとりのタレントへ ーーこれからの目標について、教えてください。 本郷:NMB48にいたころは、自分というより後輩やチームのことを中心に考えて活動していました。卒業してからはひとりで仕事をするようになったので、もう少し自分が何をしたいのか考えていけたらと思っています。グラビアはこれからも続けていきたいですが、それ以外にも演技やモデル活動などにも挑戦して、活動の幅を広げていきたいですね。 ーーファンの方に向けてメッセージをお願いします。 本郷:私がNMB48に加入した12歳の頃から、ずっと応援してくださってありがとうございます。卒業する前は次のシングルでも選抜を目指してほしいというお声もいただいてたのですが、卒業を発表してからは「ゆずが決めたことならついていきます」と、ファンの方は変わらず応援してくれました。ファンやNMB48のメンバーは、私にとって本当に家族のような存在です。これからも引き続き、暖かく見守ってくれると嬉しいです!
はるまきもえ