ジャニー喜多川さん築いた功績 時代とともに振り返る
昭和から平成にかけてステータス確立
80年代に入るとジャニーズ事務所の勢いは、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとなった。たのきんトリオとも呼ばれた田原俊彦、近藤真彦、野村義男。そして布川敏和、本木雅弘、薬丸裕英のシブがき隊。錦織一清、植草克秀、東山紀之の少年隊。3人単位での売出しが次々と面白いように成功していく。また、7人組メンバーによるユニット形式のアイドルグループ・光GENJI(内海光司、大沢樹生、諸星和己、佐藤寛之、山本淳一、赤坂晃、佐藤アツヒロ)は、ローラースケートを履きながら歌い踊るインパクトあるステージで、やはりこれも大人気となった。 昭和の時代、名実ともに男性アイドルを手がけるプロダクションの頂点に君臨したジャニーズ事務所。そのステータスをさらに決定的にし、芸能界におけるパワーゲームの覇者にしたのが90年代、SMAP(結成は88年)に始まり、バンドスタイルをとったTOKIO、世代の幅が広い個性派グループV6、関西系の2人組ユニットKinKi Kids、王道アイドル路線で華々しいデビューが演出された嵐などの相次ぐ成功だろう。平成に入り、バブル景気が終わっても、ジャニーズの隆盛は終わらなかった。テレビをつければジャニーズのタレントを見ない日はない、という状況になった。21世紀に入ってからもタッキー&翼をはじめ、NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUNと続々とスターグループが誕生。メンバー全員が平成生まれのHey! Say! JUMPや、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、A.B.C-Z、ジャニーズWEST、King&Princeなど、今日に至るまで次から次へと人気グループが続いている。 栄枯盛衰の激しい芸能界。ジャニーさんなき後、とくに男性アイドル界はどうなっていくのだろうか。 (文・志和浩司)