卒業・脱退続くアイドル界 坂道グループも真価問われる
アイドルグループ「欅坂46」の平手友梨奈のグループ脱退や織田奈那、鈴本美愉の卒業をはじめ、アイドルのグループ卒業や解散といった動きは時代が令和に変わってもとまらない。アイドルというジャンルは芸能界の中でもとくに「旬」の新鮮さが大切といわれ、それゆえ新陳代謝も活発なジャンルではあるが、このところアイドル業界全体に閉塞感がただよっていると懸念する声も聞こえてくる。
欅坂はプロデュースの方向性裏目に出たか
「同じ卒業とか脱退といっても、その理由はさまざまです」と話すのは、アイドルイベント関係者の40代男性プロデューサー。 「平手さんの場合は、やはりグループが完全に彼女を中心にプロデュースされていましたから、その状態があまりにも長引けば雰囲気は悪くなって当然です。彼女だけが寵愛を受けている、と嫉妬も出てくるし、自分がこの先どんなに頑張ってもこのままではずっと自分にスポットが当たることはない、と希望を持てないことから閉塞感も抱くようになってしまう。平手さんが紅白のパフォーマンスで倒れて運ばれるとき、笑っちゃってるメンバーもいるわけです。そこに加えて社会に問題を問うメッセージ性の高い展開をずっと続けたことも少なからず影響しているのでは、と思います。『サイレントマジョリティー』でいきなり当たってしまったのが長い目でみると裏目に出たのか…やはりメンバーも人間だからグループだったり仕事だったりに対する個々の考えに、そうしたプロデュースのトーンの影響も受けているのではないでしょうか」
メンバー続々卒業で真価問われる今後の乃木坂
近年、AKB48の公式ライバルとして登場し、AKBの人気をしのいでアイドル界の頂点に立ったともいわれる坂道グループだが、これからが正念場のようだ。 「乃木坂46も続々と人気メンバーが卒業していって、白石麻衣がいよいよ卒業してしまえば、戦力的には前田敦子や大島優子らが卒業したあとのAKBのような状況ですから真価が問われてくると思います。AKBはそのあとゆるやかな下降線をたどっている状況です。そこへ行くと乃木坂の場合は女性ファンの支持も根強いし、グループのムードの良さもある。いまいるメンバーの中から強力なメンバーが出てくるか、それとも新加入してくるか。期待はできると思うのですが」(前出・プロデューサー)