【レポート】幾田りら&あの、映画『デデデデ』イベントに登場!最近の“クソやばい”エピソードやMステ出演秘話も披露
■「『シャウト、メッチャかっこよかった』ってLINEをくれて、『好きーー!!』ってなりました」(幾田りら)、「“悪”幾田りらが生放送で出てきて(笑)、めちゃくちゃテンションが上がりました」(あの) 【画像】イベントの様子(写真全9枚) 映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』前章の公開記念舞台挨拶が3月23日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN7で行われ、作中で登場する国民的まんが『イソベやん』を溺愛し、担任教師の渡良瀬に思いを寄せる小山門出役を務めた幾田りらと、門出と小学生のときからの親友で戦争ゲームオタクの中川凰蘭(通称・おんたん)役を務めたあの、そして黒川智之アニメーションディレクターが登壇した。 足かけ6年を費やして、ようやく公開を迎えたが、黒川は企画当初を振り返り、「企画が立ち上がった当初は、まだ連載が終わってなくて、最後の展開がまだ決まってない状態でのスタートでした。とにかく原作の情報量がものすごくて、スマホの画面や書類の文字など、いろんな情報が詰め込まれているので、アニメの映像にどこまで落とし込めるか? 取捨選択が大変な作品だなと思いつつ、やりがいがあるぞと気合いを入れました」と語る。 原作者の浅野いにおとも話し合いを重ねて制作を進めていったそうで「最初にお会いしたのが、先生の仕事場にお邪魔して、ご挨拶をさせていただいたんですが、当時のことは緊張し過ぎて何を話したか覚えてなくて…(苦笑)。でも気さくに対応していただきました。その後、シナリオ開発や背景美術、キャラクター開発でも、現場にいろんなご指導やアドバイスをいただきました」と感謝を口にした。 幾田はアフレコ収録について「声色などはお任せいただいていて、浅野さんも『そのままの声で、自分なりにやってくれたらそれが門出とおんたんになるから、そのままやってください』とおっしゃってくださいました。そのなかでもストーリーの流れのなかで、どういう背景があって、こういうセリフを言っているかなどを監督や皆さんにご指導をいただきながら、声を当てていくのはどのシーンもやっていました。ちょっとしたニュアンスなどを微調整しつつ、声だけで全てを表現しなければならないので、皆さんに助けていただきながらのアフレコでした」と述懐。 あのは「以下同文(笑)」と同意し、「基本的に自由に任せていただいて、やりやすかったです」と語る。あのにとって声優初挑戦となったが、「右も左もわからず、『大丈夫かな?』という感じだったけれど、自分なりの中川凰蘭を吹き込むという気持ちで、そこは胸を張ってやれるようにしました」と言葉に力を込めた。 一度、収録のブースに入ってしまうと、外部の声が聞こえないため、あのは「(黒川さんや音響監督が)どう思っているのかわからなくて、これでいいのか、ダメなのかもわからず進んでいきました…。すごい悪口を言われているんじゃないかと…(笑)」とブース内で感じた不安を吐露し、幾田も「初回とか『これはダメだったんだな』と思ったら、実はブースの向こうで大盛り上がりだったとあとから聞きました」と振り返った。 黒川は「この作品においては、おふた方以外はあり得ないと思っていました。それは僕だけでなく浅野先生もそうで、最初の収録の第一声から完成されていた印象でした。それが(収録を)重ねていくにつれてドラマも展開していき、役とおふた方の芝居がシンクロしていく瞬間に立ち合えて、奇跡が生まれる瞬間・歴史を見ているような、感激と感動にあふれたアフレコでした」とふたりを称賛した。 黒川は特に、前章で小学生時代の門出とおんたんが取っ組み合いのケンカをするシーンに言及。「まず、おふたりとも忙しいんですけど、僕のわがままで『ここは一緒に録ってほしい。バラバラだとうまく噛み合わないので』とお願いし、時間を割いていただきました。担当するアニメーターさんも『そういう大事なシーンなら、アフレコの音声を聴いて作画します』と言ってくださり、ものすごく力を入れてくださいました。あそこのお芝居は完全に幾田さんとあのさんの声の芝居から出てきた取っ組み合いで、僕も前章でいちばん好きな、思いが結実したシーンです」と感慨深げに語ると、会場は温かい拍手に包まれた。 幾田はこのシーンについて「ふたりのなかで、満を持してという感じでしたが、お互いに音楽をやっているからか、間合いであったり、殴ったり蹴ったりのなかで出てくる(呼吸の)音だったり、ふたりのコンビネーションが初回からよくできて『さすがだな』と思いました」と充実した表情を見せ、あのも「このふたりだから――相手が幾田さんだからこそいけたと思います。リズムやタイミングが難しいけど、呼吸のフィーリングでうまくいきました。門出とおんたんで表現の仕方が違うので、決めずとも違いがちゃんと出ていて嬉しかった」とうなずく。幾田は「ケンカしてるけど、楽しかった」と生のセッションを楽しんだ様子だった。 ふたりの共同作業と言えば、この日の前日に放送された『ミュージックステーション』にそろって出演し、幾田りら×anoとして、ano feat. 幾田りら「絶絶絶絶対聖域」、幾田りら feat. ano「青春謳歌」の2曲をTVで初めて披露した。 幾田は前日のパフォーマンスを振り返り、「“母艦”がデストラクションしていく演出は本番の1回きりだったので、どうなるのかメチャクチャ不安だったんですけど、曲が始まったらお互いにデストラクションモードになってやり切りました」と語り、あのも「声優で取っ組み合いとかをやっていたから、(幾田さんが)普段の音楽活動でどういう気持ちでやっているのかとかわからなかったけど、不安がなくて、『大丈夫だな』という安心感があって、ぼくも自由にできました。シャウトが練習でも聴いてないような、さらに“悪”幾田りらが生放送で出てきて(笑)、めちゃくちゃテンションが上がりました」と語った。 幾田は、あのの言葉に「うれしい」と満面の笑み。「昨日、終わって『シャウト、メッチャかっこよかった』ってLINEをくれて、『好きーー!!』ってなりました。『青春謳歌』も、ずっと私は、あのちゃんの声を想像して制作していたので、生声を聴いて、しかも本番でしか出ないエモーショナルなものを聴かせてくれて、泣きそうでした! それくらい、ナチュラルに互いにクリエイティブをぶつけられた生放送で、すごく感動的でした」と熱い思いを吐露した。 そして、映画のキャッチフレーズ「地球がクソやばい!」にちなんで、登壇陣が自身の「○○がクソやばい!」を発表。 黒川は「花粉症がクソやばい!」と書かれたフリップを掲げて「今年は本当にやばいです」と語り、これには幾田、あのも「共感の嵐」と同意した。 続いて、幾田の答えは「声の周波数がクソやばい!」。「歌ったり、しゃべっている声の周波数がKという表示で出てくるんですけど、普通に歌っている人間の周波数は1~2Kで、高い声で張った時も4Kくらいなんです。なぜか、私の歌声は23というはるか先の高いところがビビビっとずっと上がっているらしく(笑)、エンジニアさんも『初めて見た』と。人間にはもはや聴き取れない、動物だったら聴き取れるかもって周波数が出ているらしいです。ボイストレーニングの先生のところに猫ちゃんがいるんですけど、普段、レッスンのときは来ない猫ちゃんが、私が歌っていると入ってきて、隣に並んで一緒に歌ってくれるんです(笑)。もしかしたら、クソやばいのかも…」と明かした。 あのは、この驚きの現象について「猫なんじゃない(笑)?」とツッコミ。幾田も「私、猫なのかな(笑)? 動物には好かれやすいです」と語り、会場は笑いに包まれた。 あのの「クソやばい」は「失くしグセ」。「去年のクリスマスにはケータイを失くし、ラジオ後に家のカギを失くして入れなくなったり…。最近は、家のなかでメガネを失くして1週間くらい探しても見つからなかったんです。テーブルのうえにもやしナムルが冷蔵庫に入れ忘れたままずっと置いてあって、『入れたはずなのに…』と思って冷蔵庫を開けたら、メガネが入っていました。メガネともやしナムルを間違えちゃってました。見つかったんでよかったです。キンキンのメガネが(笑)」と明かすと、再び会場は爆笑に包まれた。 舞台挨拶の最後にあのは「初めて声優をしましたが、この何年か、自分の声が『邪魔だな』というか、何を言っても、何をしても、声への批判が多かったり『気持ち悪い』と言われたりして、かわいそうだなと思っていたんですけど、今回、声で選んでいただき、声だけで人の人生、ストーリーを描いていくことに参加することができて、みんなに『声がいいね』と反響をいただいて、初めて声をほめてあげられるなと、僕自身もすごく救われました。こういう機会をいただけて光栄ですし、(初参加の)アニメがこの『デデデデ』でよかったです。胸を張って、みんなに『観てほしい』と言えます。後章を楽しみにしていてください」と呼びかけた。 幾田は「アニメ映画は、制作にいろんな人の時間やエネルギーが詰まってできあがる作品なので、オファーをいただいたときから、大きな責任感のなかで『しっかり務めなきゃ』という気持ちで臨ませていただきました。この作品で門出を生きられたことをすごく幸せに思っています。最初こそ、責任感で『大丈夫かな?』という不安もありましたが、たくさんの方に手を差し伸べてもらい、あのちゃんとも協力し合って『デデデデ』の世界を声で演じることができました。後章もめちゃくちゃクソやばい展開になっていますので、皆様のなかで熱くなっているものを来月まで盛り上げていただいて、これからも一緒に楽しんでいけたらと思っています」と語り、温かい拍手のなかで舞台挨拶は幕を閉じた。 リリース情報 2024.03.20 ON SALE 幾田りら feat. ano DIGITAL SINGLE「青春謳歌」 2024.03.20 ON SALE ano feat. 幾田りら SINGLE「絶絶絶絶対聖域」 映画情報 『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 2024年3月22日(金)前章、4月19日(金)後章 全国ロードショー 原作:浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(小学館『ビッグスピリッツコミックス』刊) 監督:黒川智之 シリーズ構成・脚本:吉田玲子 キャラクターデザイン・総作画監督:伊東伸高 美術監督:西村美香 音楽:梅林太郎 アニメーション制作:Production +h. 製作幹事・配給:ギャガ 製作:DeDeDeDe Committee (C)浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee
THE FIRST TIMES編集部
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