海水温上昇に猛暑が追い打ちか…種子島でサンゴの白化広がる 長期化すれば死滅の懸念も
鹿児島県の種子島沿岸部で、サンゴの白化が広がっている。地球温暖化による海水温の上昇に、今夏の猛暑が追い打ちをかけたとみられており、9月中旬を迎えても水温は30度前後と高い状態が続く。白化の長期化で死滅も懸念されている。 【写真】〈別カット〉種子島沿岸部で広がっているサンゴの白化現象=18日、西之表市国上沖
18日の西之表市国上沖。水深10メートル以下の浅瀬ではサンゴが一面白化し、雪景色のようだった。白化は、体内に共生して栄養を供給する褐虫藻がストレスを受けて抜け出ることが原因。サンゴに詳しいかごしま水族館(鹿児島市)の出羽尚子さん(51)は「種を問わず白化が広がっている。死滅すれば海の生態系も変わりかねない」と話す。 今夏は、奄美や県本土でも大規模白化が確認されている。国連環境計画(UNEP)は2021年に公表した報告書で、24年にも日本周辺海域で白化が常態化する可能性があると指摘していた。
南日本新聞 | 鹿児島