「インドネシアがサッカーに熱狂」報道は真実か? 現地で記者が目にした“意外なリアル”「イギリスのチームのユニフォームのほうが売れるんだ」
「イギリスのチームのユニフォームのほうが売れるんだ」
それならばと、ダウンタウンのマーケットへ行ってみる。 サッカーのレプリカユニフォームが並べられた店頭には、日本代表の最新ユニフォームが目につきやすいところに飾られていた。インドネシア代表のユニフォームは? ここにも、ない。男性の店員に聞いてみると、「イギリスのチームのユニフォームのほうが売れるんだ」と、中途半端な答えが返ってきた。 インドネシア代表とW杯予選を、ダイレクトに感じられる場所もある。市民の交通の足となっているMRTは、ミネラルウォーターの広告で車内や駅のホームがラッピングされている。「ラファエル・ストライクが選ぶ」といったように、サッカーのインドネシア代表選手が広告塔となっている。 インドネシア最大の国営銀行の広告にも、代表選手たちが登場している。こちらは現役の代表選手だけでなく、国内リーグでプレーする元代表選手やブラジル人選手も起用されている。 インドネシアの国技はバドミントンだ。五輪で金メダルを獲得してきた競技であり、今夏のパリ五輪でも女子シングルスの選手が表彰台に立っている。 近年のサッカー熱は、そのバドミントンをしのぐとも言われる。15日の日本代表戦と19日のサウジアラビア代表戦のチケットは、早々に完売したとのことだ。 インドネシア代表はもちろん日本代表の動向まで報道されているのだから、サッカーファンの関心が高いのは間違いない。ただ、現地メディアの高い関心が、そのまま街全体の空気につながっているわけではない。 かつては韓国や中国でのアウェイゲームでも、相手側のメディアが日本代表の練習に数多く足を運んだことがある。2000年代のイランやインドなどのアウェイゲームでも、日本国内とは種類の違うサッカー熱を感じることがあった。 そう考えると、キックオフ前の段階ではいつもと大きな違いはない。インドネシアやタイでは、イングランド・プレミアリーグの人気が高い。その舞台に立つ遠藤航や三笘薫が、日本代表にいるのだ。注目を集めるのは、自然な流れだろう。
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